『COMIC BOX(コミックボックス)』1991年3・4月合併号に掲載されている特別座談会【まんが評論に何が可能か】より。参加者は呉 智英/藤田 尚/村上知彦/米沢嘉博/才谷 遼(編集長)の5人。この号には「黒人差別をなくす会」による抗議を受けた出版社の対応をめぐり「識者」「まんが家」へのアンケートの回答が掲載(計10頁)。少しだけ読みましたが、色々と考えさせられる。「答え」は持ってませんが。「キャンセルカルチャー」に通じる話??
特別座談会【まんが評論に何が可能か】
・まんが評論は必要か(←座談会の小見出し)
・読者にとってのまんが評論
・誰のための評論か
・評論の有効性
・まんが評論の影響力
・まんが評論で必要なもの
・評論家の役割
・新人はなぜ出ない
・評論は設計図
※座談会を読んだ私の雑な「感想」
個人的に印象の薄かった座談の部分は省略しました。私自身は漫画でも映画でも鑑賞後に「面白かった」「イマイチ」ぐらいしか書けないが、かといってそのことに不満はありません。【感想(雑感)】を、自閉的で自己完結的な「方言」だとすると、【評論(批評)】は、フランケンシュタイン博士が古い言葉をツギハギして生命を与えた独り歩きする「理想的な言語(の怪物)」となるか。【感想】が雑草(自生)なら【評論】は生け花、盆栽(人工的な自然)。
※座談会出席者の「漫画評論」「漫画史」本の書影コレクション
私が読んだ(所有している)ものに限りました。画像はネットからの拾い物。
◆呉 智英『現代マンガの全体像』(1986年/情報センター出版局)
◆呉 智英『マンガ家になるには』(1983年/ぺりかん社)
◆呉 智英『マンガ狂につける薬』(メディアファクトリー)シリーズ・全4冊?
◆村上知彦『黄昏通信』(1979年/ブロンズ社) ※文庫版あり
◆米沢嘉博『戦後SFマンガ史』(1980年/新評社) ※文庫版あり
◆米沢嘉博『戦後ギャグマンガ史』(1981年/新評社) ※文庫版あり
◆村上知彦+高取 英+米沢嘉博『マンガ伝』(1987年/平凡社)
◆竹内オサム/村上知彦【編】『マンガ批評大系』(平凡社)は全4巻+別巻1
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