バスケの魅力を再発見する(前編)〜Bリーグ開幕戦を観ながら〜
1.あの人はラテン系
『ラテン気質といわれる秋田県民』
たしかにナンバープラスのBリーグ公式ガイドブック43ページ
秋田ノーザンハピネッツ
の新キャラ紹介でこんな記述がある。
そうだったのか。
ラグビーファンが、今、『秋田県出身』という聞いて思い出す人物がいる。年明けのラグビートップリーグで大注目のあの人、
Canonイーグルス沢木敬介監督だ
サントリー監督としてトップリーグ2連覇、という指導者としての華々しい経歴、グラウンド上では鬼のような厳しさ。どこにも隙のない人、に見える。
ところが、Jスポーツのトーク番組になった途端に、番組の尺もドレスコードもガン無視の天然ユルキャラに変身していた。
なるほど、秋田県民沢木さんはラテン系だったのか。やっと謎が解けてすっきりした。
沢木監督は長身かつスリムなので、ラグビーというより、サッカー、バスケットの監督にも見える。もしそうなら、試合中、きっとコート際でずっと怒鳴りまくって、ある種試合の名物にもなったのだが。ラグビーの監督は、観客席上段でコーチ達と静かに座っている。もちろん試合中の沢木監督も極めて冷静で大人しい。エンタメ的にはそこがちょっと物足りない。
2.スピードとリズム、これこそバスケだ!
Bリーグ開幕戦、アルバルク東京VS川崎ブレイブサンダースの無料配信をみている。
理屈抜きで面白い!
とにかくスピード感があって、そのスピードのリズムは常に変化する。ドリブルひとつとっても同じリズムはない。
体育の授業で私がついた『あんたがたどこさ』みたいなドリブルとは、当たり前だが次元が違う。
常に変化する速いビートと、シュートの瞬間に起こる一瞬の停止。
しかし、無軌道にリズムが変わるのではない。
伝統芸能の『序・破・急』だろうか。一瞬のタメが、歌舞伎の見得を切る姿にも見える。シュートする姿それ自体も美しいからだ。
スリーポイントシュートも、厳しい攻防の最中、突然空気を切り裂くように手から放たれる。見事にゴールに吸い込まれる姿はもう魔法であり芸術だ。
3.これぞ室内の強み
室内競技ならではの強みも随所に発見できる。
とにかく、あっという間に時が過ぎる。今回は強豪同士の対戦、点数はシーソーのように競り続けるが、一つリズムが崩れると、『何もかも上手くいかない』時間帯ができるのもまた興味深い。反対に、点数が入るときは1分も経たぬうちに入る。
興奮とため息の回数が桁違いに多いのだ。
この速い攻守のリズム感は、野球、サッカー、ラグビーでは味わえない。
背中には、名前は書いてあるし、コート上には10人しかいないから、交代が多くても選手の顔と名前は覚えやすい。
大リーグでも使われる独特のBGMと手拍子も心地よい。応援のリズムとプレーのリズム感が野球やサッカーに比べてかなり近いので、会場の一体感もより強い。
4.あれ?いつの間に?
第三クウォーター
気がついたら12点差。川崎に点数が入る予感がなくなっている。競っている時に醸し出されていた会場のリズム感が、どこか崩れて緩慢な空気になっている。
これがバスケの難しさなのか。
ラグビー並みに点数に差が開いてくる。そうなると、会場の雰囲気にも弛みが見えて来る。室内なので余計に空気感を良くも悪くも感じてしまう。
ここからどう展開するのか。
試合は第四クォーターに入った。
後編に続きます🙇♀️🙇♀️
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