見出し画像

ラグビー初心者観戦記『プレーオフトーナメント2回戦☆トヨタvs日野@秩父宮』②〜赤き戦士は雷神をも恐れず〜

試合前の風景はこちらから💁‍♀️

1.前半〜奇襲と逆襲と〜

ここからは、後日試合録画を見ながら書いている。

とにかく長身揃いのトヨタ。ユニフォームの白がいい。後ろ姿はイングランド代表を思わせ、芝生の緑に映えている。

画像1

日野はベテランが揃う。赤いジャージに身を包む百戦錬磨の男達。何をしてくるか。

画像2

試合が始まった。

日野の主将、オーガスティン・プル選手。彼の出来が試合の趨勢を握る。積極的にキックを使う。

箕内さんは、トップリーグができた時からトップリーグを沸かせてきた1人ですからね。

テレビは日野の箕内監督を映し出した。トップリーグ設立から18年。

今は、縁無しのリーディンググラスがよく似合う。

                   *   *   *

日野の戦術、それはトヨタも織り込み済みなのだろう。

日野15番河合選手のキックは連続でチャージされた。日野、これからどうする⁈

チャンスは突然やってきた。

それはラインアウトからだった。

ハーフウェイライン付近でインターセプト!

そのままルルー選手のタックルをかわし14番チャンス・ペニー選手トライ!キックも成功!

日野が先制❗️

0-7

この場面の写真は残っていない。興奮のあまりカメラの存在を忘れていた。

テレビは、トヨタのサイモン・クロン監督を映した。箕内監督と同じ45歳。

帽子で顔はよく見えない。その影から微かに覗く鋭い眼光。隣は通訳さんだろうか。それにしてもトヨタは女性スタッフが多い。

トヨタボールのスクラム。一列中央は日野・木津選手対トヨタ・彦坂選手。新旧日本代表の対決だ。

画像3

熱いですよ、バチバチ言ってます

トヨタは長いパスを機に一気に攻め上がろうとするが、最後にスローフォワード。日野は窮地を脱する。日野の松井選手が倒れている。激しいタックルで肩を痛めたようだ。

時間はまだ10分もたっていない。しかし、アナウンサーの言葉通りグラウンドはバチバチに熱せられているようだ。

スクラムハーフの動きじゃないですよね。TJペレナラのようにフランカーのように動く

プル選手を村上さんはそう評した。おっしゃる通り。今日も獅子奮迅の働きを見せる。

日野は、今日いろんな引き出し開けてきそうですよ

どこかウキウキした気持ちが見え隠れするアナウンサーの言葉。日野はインターセプトを狙ったのか、しかし判定はインテンショナルノックオンだったが。

今日は序盤からトヨタはラインアウトが安定しない。

トヨタの攻めに積極的にタックルに入る日野。

バチッ、ゴツッ!

観客席にも聞こえる鈍い響き。思わず耳を塞ぎたくなる。

日野は自陣近くでペナルティー、ここからのトヨタの攻撃は鮮やかな個人技のショーだった。

長く、短く、繋がるパス、力強いランで前進。

トヨタは一気にパスを遠くに飛ばした。キャッチしたヘンリー・ジェイミー選手は左コーナーにトライ。

画像4

ライオネル・クロニエ選手、難しい角度を見事に決める。

画像5

7ー7

試合は15分を経過していた。

2.前半〜雷神のトライなる《閃光》

出足が速いぞ、日野!

日野はトヨタの速い攻撃をしのいでいる。

しかし、一瞬の間がありトヨタは一気に走った。スピードスター達はグングン加速。しかし日野も追いつき必死に守る。

フェイズ12 その時

トヨタ・クロニエ選手の短いキックから見事キャッチした高橋選手が右隅にトライ!このキックは、絶妙な高さ、長さ、そしてタイミングだった、

うーん、お見事。ハマると乗ってくるトヨタ。キックは右隅から。ボールは鋭い右方向のカーブを描き見事成功。なぜあんなに曲がるんだ⁈

14ー7 トヨタ逆転!

しかし、ここから日野も反撃。プル選手を起点に早い攻めを見せる。ここでトヨタのペナルティー。

レフリー達は今日も忙しい。TMOの機会が多い試合が続いている。負ければ終わりのトーナメント戦、レフリー達も必死だ。判定の結果、トヨタはイエローを免れた。

日野はPGを選択、ショット成功。

14ー10

トヨタの攻めは速い。ちょっとリズムは単調か?いや、そんな甘いチームではない。このあとすぐ、トヨタはいつもの個人技が炸裂する。

日野陣内にトヨタは攻め込んでいる。そこにクロニエ選手の短いキック。地に弾んだボールはなぜか『後ろ』に跳ねた。それを掴んだトヨタ・マレサウ選手は、日野の選手を数人引き連れたままトライ!CGも成功。

画像6

21ー10  ここで11点差

時計はもうすぐ30分になろうとしていた。

残り10分、日野はうまく戦いたいですね

ここで、スクラム。トヨタのペナルティー。

木津選手、ラッキー、って顔してますね

村上さんはすかさず突っ込む。

この辺の駆け引きがねえ。場数踏んでますので

アナウンサーも笑いながら答える。画面にはニヤリと不敵に微笑む木津選手の表情が映し出されていた。

日野は耐えどころですね。

日野陣内、ラインアウトからトヨタは一気に攻め込む。しかし日野は積極的にボールに絡み窮地を脱した。

その後もトヨタの攻撃を日野は凌ぎ続ける。といっても、自陣でひたすら守っているわけではない。

前へ、前へ、そしてボールへ絡んでいく。

ラグビー界の人がよく口にする《エナジー》という言葉、『この姿』なのだろうか。

トヨタのヘンリー・ジェイミー選手は不幸な接触が重なり倒れたまま動かない。ラグビーの試合は、他のスポーツにはない《緊張》がよく走る。そのまま交代、彼は担架で運ばれていった。

もう前半は残り少ない。

終了間際に早い攻撃を見せる日野、しかし一気には行かせないトヨタ

あそこで抜かれないのは、ルルーもさすがですね。
さすがFB.ここを抜かれたら危ない、というところはしっかり止めていきます。

村上さんもアナウンサーも『トヨタの心臓』ルルー選手に感心する。

日野ボールになったところで、前半終了のホーンが鳴った。日野は敵陣方向へボールを蹴る。

勝負にでるようだ。

マイボールラインアウトから前進、そしてプル選手が行く。もうゴールラインは目前だ。その時、

なにかの音がする。

ハリセンの響き!どんどん大きくなる。

波のように、その数を増して秩父宮を覆うように大きく。

ハリセンの音の波がグラウンドに押し寄せる中、ゴールライン寸前での攻防が続く。

ノット・リリース・ザ・ボール

この勝負、勝ったのはトヨタ。

21ー10 

後半への期待を残しつつ、選手達は建物の中に消えていった。

画像7

(③に続きます🙇‍♀️)

試合後半、試合後の風景はこちらから💁‍♀️








この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?