静岡ブルーレヴズ観戦記☆2/19第6節☆vs横浜キヤノンイーグルス〜SHIZUOKAの青は『愛』より出でて〜
1.遥々来ぬる磐田への旅
行き行きて、駿河の国に至りぬ。(伊勢物語 九段-2 『東下り』より)
私は、この物語とは逆に東京から西へ、新幹線ひかり号は三島駅を通過した。
その山は、ここにたとえば、比叡の山を二十ばかり重ね上げたらむ程して、なりは塩尻のやうになむありける。(同上)
主人公が感激のあまり歌まで詠んだ『富士の山』、この日は、、見えなかった😭😭😭
(三島駅付近から撮影、雲の向こうに『あの山』が⁉️)
東京からわずか1時間半で『浜松』に到着、さらに東海道本線で15分ほど東に下る。車窓からの風景、それは意外なものだった😳
🌾稲刈りを終えた水田🌾と家々が入り混じる。🍊蜜柑🍊を鈴なりに実らせた木が、あちこちで枝をしならせている。
あまりに静かな風景。本当にゴンや遠藤がここにいるのだろうか⁉️
【目的地】の最寄駅、『御厨駅』に到着。本当に『ここ』なのか、不安は募るばかり😨😨
御厨駅前は大きな店も人影もなく、ただ車だけが絶え間なく走る。『地方郊外あるある』の風景ではあるが、、
しかし、歩き出してようやく、私の『目的地』がこの先にあると確信できた🥲🥲
J1ジュビロ磐田のエンブレム、ジュビロくんとジュビイちゃん、そして、新しいプロラグビーチームのエンブレムとマスコット🌟🌟
街路を飾る旗が道案内となっていた。頭上に旗めくそれぞれの青🌟🌟
まもなく、赤い見慣れたロゴが目に飛び込んできた。
(これはスタジアムから見えるYAMAHA、実際はとても大きなロゴが見えます)
右を見ても、左を見ても【YAMAHA】😳😳そんな不思議なエリアを抜けると、、
テレビで幾度となく見てきた、涼しげなブルーのロゴがみえてきた🐬
ヤマハスタジアム
1978年落成の球技専用、しかも『自前』のスタジアム。その後改築を重ねて今に至る。最大収容人数約15000人。
真新しい青いゲートが私達を迎えてくれた🌟🌟
2022年2月19日 ジャパンラグビーリーグワン 第6節 静岡ブルーレヴズvs横浜キヤノンイーグルス
私は娘と夫を伴って、初めての『ヤマスタ観戦』にやってきたのだ🌟🌟
2.ヤマスタという『夢の国』⁉️
入場ゲートで、来場者プレゼントのブルーポンチョを渡された。
大きくて分厚い😳😳無料プレゼントとは思えない上質な質感だ🌟🌟
ゲートを出たところで、あの『富士山ヘッド』を被った男性が一人立っていた。低い声で
『ご来場ありがとうございます』と来場者毎に頭を下げている。
ああ❗️この方が、、
ブルーレヴズ社長 山谷拓志さんだ😳😳😳😳
『社長』の眼光は驚くほど鋭く、ジッと入場ゲートに向けられている。
屋外スポーツの天敵『雨』が、この日予想されていたのだ😨。しかし、前日の時点で『降り出すのは試合終了時頃』、とされていた。
まだ降っていない。気温も割と暖かい🌸
とりあえずホッとされているかしら、、
『社長』の心中を思いながら、私はその場を離れた。このご時世、選手スタッフへの接触はご法度🔥ご挨拶もできない🥲社長申し訳ありません🙇♀️
私は会場ボランティア『レヴズクルー』の皆さんに親子写真を撮っていただいた後、レヴニスタ広場をグルリと一回りしてみた。
ここは、別世界だ😳😳😳
ディズニーでミニーちゃんの『耳カチューシャ』をつけるが如く、ここにいる人々は当たり前のように、あの社長激推し『富士山ヘッド』を被っている😳😳さらに入場時からブルーポンチョを着ている人も多い😳😳
しかもまだ2月だというのに、コート無し&レヴズジャージを長袖シャツの上に着る『サッカーサポ的薄着レヴニスタ』もちらほら、、寒いぞ、絶対😱😱
決して広くはない、しかしこの空間は間違いなく
『静岡ブルーレヴズのホーム』と化していた🔥🔥🔥
レヴニスタであることに、なんの疑問も持たない人々😳😳明らかに、いつものラグビー観戦とは違うものが待っているはずだ、、
3.ここで日々を紡いで@ヤマスタ
河岸段丘の傾斜をそのまま利用したというバックスタンド、恐ろしい程上段が高い😳😳その分、グラウンドとの距離も近く感じるだろうけど😅😅
『いい日旅立ち』が流れる新幹線で遥々旅した私達は、雨でも濡れぬようにメインスタンドの席を選んでいた。
よく見ると、バックスタンドの観客は一様に水色のレインポンチョを被り始めている😨😨
もう雨が降り出したのか⁉️😳😳😳😳
ポンチョの深いレヴズブルーが、懐かしいヤマハサックスブルーに変わっていく😳😳
とはいえ、青は青。バックスタンドは相変わらず青が広がっている。
予想より数時間早く雨がぱらついてきたらしい。急に肌寒くなってきた🥲🥲
レヴズの選手達が練習を始めている。奥に見えるのは奥村さんだろうか。耳の白からして手前は郭さん🌟🌟
主将大戸さんも練習を始めた🌟🌟
😭2/5 駒沢の悲劇😭
開始15分で4トライ取られる、という試合展開は、トラウマの如く私達レヴニスタの脳裏に焼き付いていた。
しかも、この日の相手は
🔥横浜キヤノンイーグルス🔥
多数の日本代表経験者を抱え、昨季オフにも大型補強を敢行。ホーム開幕戦はあの神戸に大勝し、今や強豪の一角と目される。そして監督はあの方🔥女性ファンには『ビンドゥンドゥン』並みの人気を誇る、おそらく。
沢木敬介さん。私は勝手に『ミスター』と呼んでいる。
イーグルスもまた、先週スピアーズにまさかの大敗、この日は『必勝体勢🔥🔥』でヤマスタに乗り込んできた😨
対するレヴズは、経験豊富な三村さんらベテランも含めたスターティングメンバーで挑む🔥まず試合の序盤を落ち着かせたい。リザーブも万全だ🌟🌟
レヴズの練習には、ミスターの『盟友』大久保直弥HC(=ナオさん)がFW陣へ盛んに声をかけている。
イーグルスのお家芸、強烈BK陣の前進を阻止しなければ❗️
FW陣の円陣に、この日はまずナオさんも加わり、アドバイスを送った。やがて選手達が自ら口を開きだす。スッとナオさんは後ろに体を引いていった。
バックスタンド側では、有賀剛アシスタントコーチ(=GOさん)が、自ら動いて選手にアドバイスを送る。まだお若いだけあって、身のこなしも軽い🌟🌟
(左端がGOさん)
BK陣も集まった。
この練習を少し離れた場所から見守る堀川隆延監督(=タッキー、右端)。
ヤマハ一筋、この場所に立ち続けて、もう26年が過ぎた。
そうなのだ。
このスタジアムには、タッキーのラグビー人生が詰まっている。
汗も血も涙も、試練の時も、そして歓喜の瞬間も。
タッキーは、今季から選手兼コーチとなった矢富さんと言葉を交わしている。
矢富さんもまた、同じようにこの場所で日々を紡ぎ、幾つもの思い出を織り出しながらその歳月を重ねてきた。
その営みはこの日も変わらない。SHとして、この難しい試合を牽引していく。
選手達は全体練習に入っていた。
今日も活躍が期待されるクワッガ・スミス選手
タッキーとナオさんが共に見守る。
大切なホストゲーム、前節の悪夢を払拭してほしい、私は祈るような気持ちでシャッターを切り続けた。
スクラムでは負けたくない🔥
ミスターがレヴズ側を見つめていた。何を思うのか。
練習の最後、タッキーはサム・グリーン選手の蹴ったボールをガッチリ胸で受け止めていた。
その後ろ姿に、ふと入場ゲート近くで見た記念パネルを思い出した。
タッキーはあの頃からずっと、『勝つ』ために戦ってきたのだ。この場所で。
2002年 ヤマハ発動機は関西社会人リーグで神戸製鋼を破り優勝 タッキー29歳
4.前半〜Go beyond 突き進め❗️〜
(2022シーズン・ジュビロ磐田スローガンより引用)
色とりどりの大きな旗が集まっていた。
🐟大漁旗🐟
ヤマハ発動機時代から続く伝統の応援グッズ、各選手のために職場の方々が送ってくださるものらしい。意味合いは力士の化粧廻しに近いか。
舟橋選手、石塚選手、清原選手らの名前が見える。
『選手の入場です❗️』
アナウンスが聞こえたがレヴズの選手は入ってこない。いや、こ、これは😳😳😳
大漁旗の『脇』を、チーム紹介もなくひっそりイーグルスの選手が入ってくるぞ😳😳😳
完全なるホームアンドアウェー方式😱😱
驚く間もなく、華やかな音楽と共にレヴズの選手達が《大漁旗の花道》を通って入場してきた。大きな拍手が起こった🌟🌟🌟🌟
この試合、どうなるか😱😱
試合を見るのがこんなに怖いと思ったことはない。
試合が始まった。
* * *
前半は、一言で言って『レヴズの時間』だった。開始5分、攻め込んだレヴズは、ラインアウトを起点に平川選手が飛び込んでトライ❗️
開始早々のトライに会場は大いに盛り上がる🌟
さて、
ヤマスタは他のスタジアムとは違う。
レヴニスタの応援、ラグビーファンよ驚くな、
なんの躊躇も恥じらいもない❗️しかも、迷いなくレヴズを応援する❗️
MCから《crap❗️》のコール、間髪入れずに
♪パンパンパンパン、パンパンパンパン♪と八分音符のテンポで手を叩く😳😳
モニターに『スクラムメーター』の表示、出るや否や、
ドンドンドンドンドンドンドンドン、、
映像の指示が止むまで際限なく足踏みが続く😳😳😳
MCの方は、ラグビーの流れもルールもよく理解されてテンポ良く応援を促してくれる。まさにプロフェッショナルの演出だ🌟🌟
しかし、それにも増して、この誘導に乗っかり何の迷いもなく手足を踏み鳴らすレヴニスタ達の応援といったら、、間違いなく、
サッカー王国静岡の人々は、応援のプロだ❗️
味スタにも、駒沢にも、江戸川にもない『完全なるホームゲームのラグビー』がここにあった。(もちろん、良し悪しの問題ではない。)
この日のイーグルスはペナルティーが多い。奥村選手のPGで得点を追加。
ここですかさずイーグルス反撃、トライを決める。田村優さんもCGを決める。
一点差😨しかし、
レヴズの勢いは衰えない🔥🔥。マロ・ツイタマ選手が一気に抜け出しトライ🌟🌟
さらに、レヴズは、PGを奥村さんがしっかり決め得点を重ねる。
前半終了。なんと😳😳レヴズリードで折り返し🌟🌟🌟
レヴズは、イーグルスの繰り出す変幻自在なパス回しに丁寧に対応、イーグルスの突破を許さなかった🔥🔥
なにより、マフィ選手の規格外な突破力も阻止🔥🔥🔥
ただ、イーグルスがシンビン連続で13人になった時間帯、ここで得点を積み上げたかった🥲🥲
とはいえ、
試合が壊れるどころか、リードしてハーフタイムに突入とは🌟🌟
トイレから戻った夫が話しかけた。
『今、みんな言ってたよ。【沢木さん、💢怒ってるだろうな💢】って』
私も同じ事を考えていた。よくよく考えれぼ、
星野仙一の如く怒ったミスターの姿、私も含めほとんどのレヴニスタは見たことがないはず😅そもそもホントに怖い人かも定かではない💦
でも、勝手に💢ミスターの怒りっぷり💢を想像できるハーフタイムを満喫できるとは、、
これだけでも、東京から来た甲斐があった🔥🔥
グラウンドでは、B3ベルテックス静岡の美しいチアーリーディングが披露されていた。
5、後半〜いつか、この愛より青く〜
ミスターは本当に怒り狂ったかもしれない💦
後半は、イーグルスが猛反撃🔥3つのトライを奪われ、結局レヴズは逆転負けを喫した🥲🥲
後半も序盤から、レヴズに再三得点のチャンスがあった。しかし、トライに至らなかった🥲
特に、スクラム、モールで競り負けたのが痛かった🥲🥲イーグルスFW陣はレヴズより平均身長体重が上回っていたらしい。雨による疲労も重なり、最後は力負け、というところか🥲🥲
後半、レヴズはついに一点も取れず、そのままノーサイド。
10点差。ボーナスポイントは取れなかった🥲
雨降りしきる中、レヴズの選手達は円陣を組んでいた。
レヴニスタは、健闘した両チームの選手達に惜しみなく拍手を送った。
最後まで試合は緊迫した。良い試合だった🌟🌟
後半の苦しい時間帯、スタンドからはcrapの手拍子が、スクラムメーターの足踏みの音が、何度となく響いた。
願いは一つ、
この青い戦士達を『勝たせる』ために。
ただそれだけのために。
〜あとがき〜
こんなに楽しいラグビー観戦は初めてでした。
私は、『良いプレーには拍手を』というラグビー式応援が嫌いではありません。
大学ラグビーの存在が大きいせいか、ラグビーファンは複数のチームを応援し、両方好きなチームの試合は両方を応援🌟ということも珍しくありません。
私もまた、学生時代『明大主将永友洋司くん』=現横浜キヤノンイーグルスGMのファンだった事もあり、イーグルスのファンクラブに入っていますから。
しかし、ヤマスタの応援はまさに目から鱗、ホームゲームで徹底的にホームチームを応援する楽しさを堪能できました🌟🌟
良い悪いの問題ではありません。
長年Jリーグの応援に慣れた静岡の方々には、この形の方が自然なのです、おそらく。
『両チーム応援』のスタジアムがあってもいい、そして、『徹底してホーム応援』のスタジアムがあってもいい、ラグビーの観戦スタイルも、多様化という方向でいいのだと思います。
この日の予報は雨、Bリーグでは発生しないアクシデントに社長山谷さんも頭を痛めたことでしょう。
キッチンカー、アトラクションの準備、チケットの販売にも多くの困難があったことと思います。
選手スタッフの皆様、そしてボランティア『レヴズクルー』の皆様、雨の中本当にお疲れ様でした。
楽しい時間を作りあげて下さった事に改めて御礼申し上げます。
青は藍より出でて、藍より青し
今回の副題は、ここから取りました。
ヤマハファンからレヴニスタへと続く、チームへの熱い愛、今回ヤマスタでそれを体感できました。
この『愛』に囲まれたスタジアムを、『ホーム』としてプレーできる選手達はなんと幸せなことか。
このレヴニスタからの愛をより『強い力』に変えて、遠からずチームが再び頂点に立ってほしい、そんな願いを込めました。
2014/15シーズン 日本選手権優勝 左端がタッキー 大戸さん、矢富さんの姿も
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?