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「のんびりする日」ティク・ナット・ハン
ティク・ナット・ハンの著書『幸せの瞑想』より「のんびりする日」から一部抜粋
私たちの多くは予定をつめこみすぎています。私たちはずっと忙しくしていることで充実感を得ていますが、それが続けばストレスやうつに苦しむ原因のひとつになります。
「のんびりする日」というものがあります。何も予定を入れない日です。一日中ゆっくりと時間を気にせず、自然にまかせてすごします。ひとりで、または友だちと連れだって森にいき、歩き瞑想や坐る瞑想をしてもいいでしょう。気が向けば軽く読書をしたり、家族や友人に手紙を書いたりもします。
この日は、自分の実践のあり方と人へのかかわり方を「深く観る」一日です。それまでの実践について様々なことに気づいたり、自分の実践に調和をもたらすために、すべきこととすべきでないことを確認できるかもしれません。
ときとして私たちは、みずからにむち打つような実践の仕方で、自分や周りに不調和を生み出すことがあります。
「のんびりする日」は、そんな自分にバランスを取り戻す日です。それによって、ただ休めばいいだけなのか、もっと実践に励むべきなのかわかるでしょう。この日は誰にとっても静かに過ごす一日です。
何もしないでいると時間を無駄にしているような気持ちになりますが、それは違います。あなたの時間は、何よりもあなたが存在するための時間です。あなたが生き生きとして安らぎ、喜びに満ち、やさしくあるための時間です。何もしなくても、ただ存在するだけで慈しみと喜びに満たされている・・・
安らぎと安定の秘訣を知れば、それがすべての行動基盤になります。その行動基盤とは「あるがままに存在すること」
あり方(being)の質が、行動(doing)の質を決めます。そして、その行動は「非行動」(non-action)に基づかなければなりません。
私たちはよく、「ただそこに座っていないで、何かしなさい」と言いますが、こうしましょう
「何もせずに、ただそこに坐りなさい」
そのようにしてはじめて、平和や理解や思いやりがもてるようになるのです。
2023.09.22 朝ヨガ瞑想朗読会
photo 高島おばけ(小樽蜃気楼)