厚生省直轄マタハラと流産恐怖

帰国後
派遣で即日勤務開始し、
甲状腺治療を独断中止→普通に妊活→すぐ妊娠しました。

今回も体の変化があったので、5周目で気づきました。
症状は同じで、熱、だるけ、爆乳

妊娠は確信していたし、つわりもなかったので病院へは行きませんでした。
妊娠検査薬もまた使いませんでした。
夫も前回の悲しみがあり、子供が産まれたら嬉しいと思っていたので今度は検査薬なくともすんなり信じました。

この時、派遣先は厚生労働省管轄の霞ヶ関にある独立行政法人でした。
特に不安もなく、妊娠報告をしました。
まさかの実質くびを言い渡されました。

今までどおり続けてほしい!」
「辞めないでくださいよ」
「今までと同じように働いてね」

え!?

お気づきでしょうか、日本語特有の「言葉の裏を読む力」が必要です。

辞めてくださいとは直接は言われませんでした。ですが、今までと同じように働けなければ厳しいと言われました。(なにがどう厳しいのか主語を入れてほしい)

正直、非妊娠時と全く同じに勤務するのは厳しいです。

膀胱が圧迫され1時間切らずにトイレに行くけど出てくるのはボトルキャップ程度の尿、この程度も我慢できないで漏れるし、

電車の横揺れなんて人混みの匂いを倍増させるだけ、立ってるだけで貧血で倒れそうなのに、
駅員に押されながら乗車してくる丸の内線はエルボーされることは日常。時間差出勤とかさせてもらえないと押し潰されて流産するかもしれないんだけど、、
という心配は一切汲んでもらえませんでした。

※日本に住んでいらっしゃる方はご存知でしょうが、優先席なんて知り合いがいる最寄駅だけ人目を気にするけど、少し離れた赤の他人の目だけになればどうでもと思ってる健康に働いている人間で埋まってます。


勤務先の職員の家庭事情
5人の部署で、4人は既婚者でしたが、誰も子供がいない家庭だったので、「つわりだと出勤キツいんだけど、、」というのは理解できても実態を知らなかったんでしょう。しかも新入りの私が最年少。今までも何人もの妊婦を見てきたことでしょう。
※つまり不運なことに、本人が肺癌を罹らなければ、肺がん患者のことを労われない人間力の集まりでした。

私の上司は労働基準法出してる省庁から出向してる良い人で「大丈夫?」と労ってくれる方でしたが、私が妊娠報告する前に、「つわりが酷いから辞めたいんだって」と勝手に伝わってました。

※報告時に妊娠したことはまだ言わないでくださいと言ったにも拘らず、その日にバラされ、辞める方向の話になってるというパワハラ&マタハラがありましたが、そういった事情は伝わっていませんでした。


そんなこんなで
6周目
つわりがひどくなり、吐き気がひどい。

さて、仕事はどうしようかと。

薬局につわり薬あるか聞いてみたけど、
つわりは病気じゃないからね〜」と薬剤師。
日本には葉酸サプリしかないみたいです。

この時は吐き気、ふらつき、食欲不振程度で他の症状もたいしたことなく、海外で処方されてたつわり薬があれば通勤くらいできる軽症だったので、残念です。

大抵のつわりは妊娠中期で治まるらしいので、また合併症さえ出なければ、産休まで勤務続けられるぞと考えていました。

でも通勤時間すら考慮してくれない
ううーん。
悩みました。

男女雇用機会均等法で、妊婦には通勤時間の緩和措置、時短勤務が法律で認められています。
が、派遣は次の契約更新をしないという選択肢が合法的にとれるので、時短勤務の派遣は契約を切られます。

なので、

①今から次の契約更新までがつわり全盛期!
それまでこの最大苦期間を残業バリバリして、土日もメールチェックこなしてやっと次の更新できるのか

②つわり区間を緩く働いて派遣契約を打ち切りにするか。

の2択でした。

ひとまず、決めたことは、妊娠できたのでこのまま日本に落ち着いて、実家暮らしのまま出産まで勤務を続けたい。
住民票も戻してその内病院に行く時の為に保険証を得ました。
(派遣契約は3ヶ月目から福利厚生が始まります。ふらふら族の私たちは、今回の帰国はどのくらいの滞在かもまだ決めていませんでした。私の派遣自体も帰国中の短期のつもりで始めて、家も契約せずに夫婦お互い実家にいる間に妊娠が発覚しました。)

そこからごりごり働いて、妊娠9周目

ある日突然、体の変化がありました。

爆乳が乳通常形態になりました。

その日は気持ち悪さも全然なくて、2度にわたる妊娠中こんな日は1日もなかったので、
瞬間的に、「いなくなっちゃった」と思いました。

調べると、流産の場合も病院での処置が必要な可能性もあるということで、満員電車の中通勤して仕事を続けたことを後悔しながら翌日仕事を休んで病院へ行きました。

取り急ぎ、近所の産婦人科に行きました。
子供の取り上げは○年前にやめた産婦人科で、
そこのおじいちゃん先生は古い機械のエコーを使って確認しました。

「心臓は元気に動いてます」
「つわりには波があるからね〜。食べれる時に食べれそうなの食べてね」と言われました。

嬉しくて嬉しくて。ただ流産の確認をするためだけに重すぎる腰を上げて行った病院だったので、自分の感覚なんて非科学に頼っちゃいかん。ちゃんと病院に行こう!と再認識。

この日、仕事は辞めることにしました。

また同じ後悔を繰り返す愚行はやめる。
仕事はまた働ける時に探す!と決意しました。

無論、自己都合退職になりました。

辞めるまで1ヶ月

職場環境は、残業がデフォルトのハードワークでしたが、3年経てば年収700万社員になれる優良派遣先なのに考えが固まったお局部署のせいか人材不足部署でした。

わたしの前任者の他、2名が2ヶ月欠員状態だったので、せめてもう1人次の人が入るまではこれる時に来て欲しいと言われ、時短の残業なしを約束して後任者が決まるまで勤務続行しました。

最終日まで

他部署の人達は関係ないのでドライに懐妊おめでとうの挨拶を頂いてにこやかに終わりましたが、
同じ部署の人達からは、最終日も前日退社後22時のメールを朝パソコンが起動する前に「なんでメールみてないの?」と言われたり、(端末ない)
最後の1分まで仕事を回され、使えないと言われ、お疲れ様でしたの挨拶もなく終業しました。

あとで思えばそもそも人手不足だったわけだし、なかなか次の人も決まらずどんどん延びて
部署全体が苛立っていました。
どうせ自己都合退職ならば良い人ぶらずに、最後気を遣って出勤することを了承せず、即日に都合が悪いですと言って辞めれば良かったと思いました。

忙しい中、時短勤務の私がいることで、怒りの矛先をまっすぐぶつけられたので、私もストレスで、毎日イラついてました。
スパッと辞めた方が更に仕事が増えても怒りは私を追ってこないし、お互い気持ち良かったと思います。

この職場のおかげで、日本の職場環境に疑問を覚えました。

私事より仕事を優先させる考えの押し付けが厚生省の足元というか、もはや内側と言ってもいい職場ですら横行してることを知らなかったし、
更に言うならきちんと労働基準法に守られて時短勤務できるなら辞める気はなかったので、「派遣の立場の弱さ、
更には妊婦って何の後ろ盾もない
」ことを実感しました。

同じような環境で悩んでる人はたくさんいるんじゃないかと思います。
経済的に本当に困るのかを天秤に掛けて、なんとかやっていけそうなら辞めてもいいと思います。流産しても助けてくれません。

悩んでる時点で、辞めたらすっきりします。
結婚を悩む彼氏と一緒ですね。すっぱり別れたら次の人が現れます!

おまけ
仕事を辞め(させられ)てから
妊婦の就職活動事情

安定期に短期・単発バイト探しをしましたが、安定期の妊婦ですと伝えると100人募集!みたいな仕事も雇ってもらえませんでした。

日本すげえ。。
妊婦を雇わないというのは、世界では当たり前ではありません。
私は妊娠がわかってから就職したし、
男女平等の国、台湾に妊娠中に行った時も妊婦だから緩いのでね〜とバイトをさせてもらえました。


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