初夏の料理撮影
物心ついたときには、写真を撮っていたようです。記憶には無いのですが、私の個人アルバムに建長寺の関門前でバスを被写体として、メモ付きのモノクロ写真があります。4才頃のものでしょうか。
それ以来、古希を目前にする今まで、カメラが常に手元にありました。
中学では、テニス部と写真部を掛け持ちして、暗室で現像を試みていました。そういえばブラスバンドでトランペットのまねごとも。更に高校時代はコントラバスを習いました。音楽へのいざないは、建長寺の庭で共に過ごした5才上の秀夫ちゃんの影響でした。今も彼はフルート奏者として、活動しています。その中で、今に続くのはカメラとスキーだけです。
大学を出て数年、京都の料理屋「美濃吉」さんに修行に入らせて頂き、写真部の経験が少し役に立ちました。
当時は生意気にもローライ35というドイツのコンパクトカメラを入手しました。時が経ち40の頃には、美しいボケが出るコンタックスやペンタックスのブローニーサイズも使いましたが、今やキャノンのデジタル一眼レフとなりました。
取材の依頼を多く受けてくる中、まさに見よう見まねで、ここまでやってきましたが、本格的に勉強した記憶はありません。
とはいえ、60年以上撮影していると、幾つかの私なりのセオリーが生まれました。
一つとして、料理をみずみずしく、最も美味しそうに表現するポイントとして、テカリ(反射)を適度にいれること。又、花や植物を撮るとき、人が作った建物や石と供に撮ることにより、より美しい自然が際立つように構成を整える事です。
去る4月2日に初夏の料理ラインアップの撮影を行いました。
従来とは大きく変化させた各種献立は、この一年にわたり、コロナ禍の対応をしているため、「今までと違うね」とおっしゃる方もおられますが、より実質的になったと褒めて頂ける方も多くおられます。
お客様から頂くアンケートは、葉書とデジタルで行い、変えられるところは直ぐに着手するよう、若手社員を中心に心がけています。
和食は、ご承知の通り、季節の変化にともなって素材が変り、楽しみであると共に、先取りの献立を整える事は、容易でありません。そんな中メニューブックは、四季で大きく変えていますが、webやsnsでは、折々に様子をお伝えしてきました。
多くが、私の写真ですが、最近は若手の女子が大いに時を捉え、鎌倉の楽しみと共に、素材や料理を語ってくれるようになりました。私とは違う視点で深く切り込んでくれることも多く、大いに楽しみです。
四季折々のお料理や、お写真はこちらかもご覧頂けます。
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