【世界もココロもグラデーションでできている】48 「茶道のひみつ」㉓
こんにちは 八彩理絵子です。
『日本人の美の心のひみつ』についてお話しを進めておりますが、今日は日本の伝統文化である「茶道」についてのお話です。
茶道とは心を落ち着かせながらお茶を点てて、客人に振る舞う儀式。ただお茶を飲むだけでなく、おもてなしの精神や侘び寂びなど、美しい心得を感じられる日本の伝統文化です。
亭主と客人との精神的な交流を重んじる精神性や思考、そのための茶室や庭、茶室のしつらえ、茶道具の選別や鑑賞、振舞われる料理や手前作法などの審美性が融合した総合芸術ともいえます。
【茶道の歴史】 日本にお茶が広まったのは鎌倉時代のころ。栄西という僧が中国の栄からお茶を持ってきたのが始まりといわれています。
室町時代には村田珠光という僧侶が精神性を取り入れたことから質素な茶室や茶道具を使用するようになり、亭主と客人の交流を重んじる「わび茶」が成立されました。
そして、「わび茶」を発展させたのが茶人である千利休。千利休は茶室の造りや茶道具に深いこだわりをもち、現代の茶道が確立されました。
【茶道文化を引き継ぐ流派】千利休の子孫たちが作った「裏千家」・「表千家」・「武者小路千家」は、三千家と呼ばれる茶道の代表的な流派です。各流派によって特徴があります。茶道の呼び方は「ちゃどう」・「さどう」どちらでもよいそうですが、原則的には「茶の湯」と呼ぶそうです。
裏千家と表千家の主な違いは作法にあるそうですよ。
詳しくは🔍
茶道で、学べる大切なことについてみてみましょう。
茶道の大切な心得を学べるのが千利休の言葉である「四規七則」。
「四規」とは和敬清寂の精神。
①和やかな心であること ②お互いに敬い合うこと ③清らかであると ④動じない心を持つこと
「七則」とは客人をもてなすときに大切な7つの心構え。
①心を込めてお茶を点てる ②本質を見極める ③季節感を大切にする ④命を尊ぶ ⑤心にゆとりを持つ ⑥柔らかい心を持つ ⑦互いに尊重し合う
「四規七則」を基本とて、茶道の大切なポイントをご紹介します。
茶道の大切なポイント ①相手への心配りを忘れない お互いが思いやりの心を持てるようになると、周囲の方たちも温かい気持ちで接してくれます。
②ものを大切にする 茶道で大切にしたい2つめのポイントはものを大切にすること。何事も本質を見極めて、自分が本当に必要なものだけを身の回りに置きましょう。
③出会いや時間を大切にする 茶道で大切にしたい3つめのポイントは出会いや時間を大切にすること。出会いや誰かと過ごせる時間に感謝し、一期一会を大切にしたいものです。
「四規七則」も「大切なポイント」も日本人が大切にしてきた美の心の根低にあるのだと感じました。
「茶道」に興味を持たれても、敷居が高く、複雑な作法が心配という方でも気軽に茶道体験ができる魅力の茶道教室。
茶道教室の選び方で重要なポイントが書かれていましたのでご紹介します。
①茶道の流派で選ぶ ②茶道の学び方で選ぶ ③資格取得に関する確認をする
自宅で楽しめる体験キットなどもあるようです。抹茶の色にも癒されますね。
今日はここまでになります。
ここまで読んでいただき ありがとうございました。
次回は「茶道」ときたら「華道」でしょ!
「華道のひみつ」についてのお話しです。
ゆる~い話
昨夜は皆さまそれぞれに天体ショーを楽しまれたことと思います。皆既月食+惑星食は442年ぶりということで「織田信長も見た?」と話題になっていました。そして次に日本で見られるのは322年後ということですね。322年後も日本中の人々が夜空を見上げて平和に話をしているのでしょうか?いやいやもう宇宙を飛び回っているのかも!442年前の戦国時代という過去に思いを馳せながら、今を生きている私たち、そしてまた322年後の未来に繋がっていくのだと思うとなんともいえない不思議な気持ちになりました。幻想的な月の変化や色を見ながらそんなことを思っていました。
そしてこんな色名を耳にした方もいらっしゃるのではないでしょうか?今日の伝統色は「赤銅色」(しゃくどういろ)高級感みなぎる赤茶色です。
銅の合金の一種、赤胴。その赤茶けた鈍い色には、沈みこむような高級感がみなぎっています。銅の合金は多種多様で、硬貨として5円玉は黄銅、10円玉は青銅、100円玉は白銅。 このように色自体にも大きな違いがあることがわかります。しかし、赤銅だけは上等な金と銀を混ぜる必要があるため身近ではありません。配合によって黒みががったり、紫がかったりするため「烏金」(うきん)や「紫金」(しきん)と呼ばれることも・・・その上質な美しさから、古くから仏像や刀剣の装飾品などに用いられてきました。ここぞという場面で頼りにしたい色ということです。
この「上質な美しさ」という表現が昨夜の月の皆既食の色にピッタリだと感じました。
最後まで読んでくださり ありがとうございます。
大切なお時間をありがとうございました。