ぜんぶこれで良かった

母親が誕生日だったので、たまには帰ろうと。大阪でのライブ後、実家に行った。

着くや否や、母親は自分の母親への愚痴をトマホークし始めた。いつものことで、
これが昔は父親への愚痴だった。

母親の愚痴にはもう付き合わないと決めている。
解決してあげたい気持ちは今も出てくるけど、徒労なので、
今日は、自分がご飯を食べてる最中だけ、って決めて、まずただ聞いて差し上げた。
そして、食べ終わったとき、

「私から見てお母さんすごく可哀想。きいててこちらも辛くなってしまった。今すごく悲しい。
お母さん可哀想やね。」
と言ったら、黙った。
私は箸を置いて席を立って食器洗った。

なんか、良かった。
うん。これで良い。

んで、次の日は夕方まで一緒に過ごすので、
どこに行って、なにして、お誕生日を過ごすか、提案、相談したら、すこし嬉しそうな雰囲気になったから、
またあしたね、おやすみ
って扉しめた。

こういう関わりが良い。
私はわたしの心を大切にする。それをそのまま伝える。それによってお母さんの心も大切にできる。
なんのお役にも立たない。
ただ一緒に居て、傷付いてる心に寄り添いながら楽しく過ごしたい。

こう在れたのは、シンガーソングライターの真田柊太さんがその日、ライブ会場に寄ってくれて、まっすぐ関わってくれたからや。
勇気出た。
ありがたかった。

次の日の朝、開口一番にお母さんは「きのう、辛い気分にさせてごめんな」と言った。ちゃんと心が乗った言葉でびっくりした。ちゃんと伝わった。
「うん。ただ悲しかっただけやから大丈夫やで」と返した。

急遽、おねえちゃんが来てくれて、3人でお母さんの誕生日大会をした。
美味しいごはんを一緒に食べて、ゲラゲラ笑った。うさぎに餌をあげたら、母親は手を噛まれていた。

誕生日プレゼントを、皆んなでららぽーとに選びに行った。
「お母さん次第やで」と言ったら
「おそろしい・・」と言っていた。

おねえちゃんと会うのはむちゃくちゃ久しぶりで、何年振りかわからない。
しかし息がピッタリすぎてウケた。
シャインマスカットの話をした後、なんとなく「シャイン！」て言ったらおねえちゃんとハモった。なんでやねん。そういうことが何度もある変な会話。

これで良かったんや。
ぜんぶぜんぶ、これで良かった。
ありがとう🤣
島崎智子