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USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?⑥

数学は本当に人生に役立たないのか。

学校で習う数学なんて社会に出ても何も役に立たないと言っている大人は、「私はロジカルに頭を使って生きていない」と自己紹介しているようなもの。

数学以上に何か問題を解決する上で役立つものは学校には無いといいます。端的に言うと、数学が実社会で役に立つのは、電卓でできるような計算そのもではなく、論理的な思考力の方にあるのです。

例えばある遊園地で「集客数が減少している」という問題に直面したとします。ここでの問題は集客数が減っているという結果そのものではなく、なぜ集客数が減ったのかという「原因」です。原因を追求しない限り正しいアイデアは生まれません。

数学的に頭を使わない人はこの問題を解決する上でこのように考えます。
「子供連れファミリーの集客が下がっているのか?それとも女性の集客が下がっているのか?」

一見普通の着眼点だと思いますよね。しかしこれは論理的な思考とは言えません。なぜなら「子供連れファミリー」と「女性」とでは重なり(母親)がありますし、ファミリーではない男性が除外されているからです。

数学的に頭を使う人は次のように考えます。
「男性が減ってる?女性が減ってる?」
「11歳以下の子供が減ってる?12歳以上の人が減ってる?
「子供連れファミリーが減ってる?それ以外の層が減ってる?」

問題の原因に辿り着くためには、全体を見渡した上で、「そうであるものとそうでないもの」を区別する必要があります。全体の集客で女性と男性を比較した場合、両方を足すと総数となるため取りこぼさず実態を把握することができます。これこそが数学から学ぶことができる論理的な思考力なのです。


革新的なアイデアを生み出さなければいけない際も、宝探しと同じでただやみくもに探していても辿り着くことはできません。大きな枠の中をいくつかに分けて掘っていき、宝が眠っている場所を掘り当てる確率を徐々に上げていくことで「何を頑張るか」「何に集中するか」を常に明確にしておくことが重要なのだと言います。


数字に苦手意識がある人にとってこの考え方はモチベーションを上げることに繋がります。正しい方向に自分の力を注げることができるために、論理的な思考を鍛えいくのは長い目で見て自分の可能性を大きく飛躍させることができるでしょう。


ここまで読んでいただきありがとうございました。


次回もお楽しみに!




追記))
私の投稿では「本で得た知見を具体的にどう生活に活かすことができるのか」を自分なりにアプローチしたコンテンツを配信しています。「本を読みたいけど時間が無い」方も読むことができるコンテンツを発信していくのでぜひともフォローの方よろしくお願いいたします。

ここからの記事では、森岡 毅(2014)『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』 を参考に書いていきます。本の内容を通して一緒に考える時間を過ごしましょう。


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