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雨水タンクから、学んだこと

八ヶ岳に引っ越してから、いろいろとリフォームを考えていたんだけど、予算の都合で外構に水道を引くのは諦めた。

でも、生活をしていると、外で水を使いたくなる場面は意外と多い。庭で作業している時の手洗いや、機材の汚れ落とし、庭の水やりなんか。

それで、どうしようかなと悩んでいた時、たどり着いた答えが「雨水タンク」だった。

早速、140リットルの雨水タンクを設置してみたら、これが意外と便利。

雨水なんて「空から降ってくる水」くらいにしか思ってなかったけど、実際に使い始めると、生活がぐっと広がる感じがした。

例えば、洗車。これまでは水道がないからどうしようかと悩んでいたけど、雨水タンクにたまった水で車を洗うと、ちょっとした達成感がある。

蛇口をひねらなくても、空からもらった水でピカピカにできちゃうなんて、なんだかエコな気分がして気持ちがいい。

それから、素足で庭を歩いた後の足洗い。夏の夕方、外でぼーっと過ごすのが心地よくて、つい素足で歩き回っちゃうんだけど、家に入る前に足を洗うのが、ちょっと面倒。

でも、雨水タンクがあるとサッと足を流せて、それが気持ちいい。誰にも見られないから、無邪気に自然を楽しめるのも好き。

そして、なんと言っても家庭菜園で活躍してくれる。八ヶ岳では雨が不定期に降るから、ズボラな私は、水やりもさぼりがち。

でも、雨が降らない日が続いた時に、雨水で野菜に水やりをすると、なんだか「おいしい水をありがとう!」って喜んでいるような気がして、私も一人で笑顔になってる。

水道の水とは違って、雨水には不思議な生命力があるのかもしれない。ただ貯めた水を使っているだけなのに、自然と一緒に生活している感覚があって、それがとても心地いい。

もちろん、水道を引けばもっと便利なんだろうけど、もしかしたら私は少し不便さを楽しんでいるのかもしれない。

便利すぎる生活は、人が本来持っている生命力や大事な感覚を失わせてしまうことがあるんじゃないか、なんて考えることもある。

自然と共に暮らす。そんな意識があると、たったひとつの水でも感謝の気持ちが湧いてくる。

雨水タンクを使い始めて、こんなに充実した気持ちが芽生えるなんて、正直、予想していなかったな。

そんな訳で、今日も雨が待ち遠しい。


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