自分が何者かなんて関係ない!自意識から解放されて創造的に生きる方法
2024年、1冊目は、ロバート・フリッツさんの著書『自意識と創り出す思考』を紹介したいと思います。
この本は、自己肯定感や理想という概念にとらわれず、自分の望む成果を実現するための思考法を教えてくれます。
自己肯定感は必要ない
自己肯定感とは、自分をどう思っているかという自意識のことです。自己啓発業界では、自己肯定感が高い人は成功しやすく、低い人は失敗しやすいと言われています。しかし、これは本当でしょうか?
実は、歴史上偉大な業績を残した人たちの多くは、自己肯定感が低かったという事実があります。
彼らは、自分自身にではなく、自分が創り出したいものに意識を向けていました。成功は、自己肯定感とは関係なく、自分が創り出したい成果を実現しようとする力によってもたらされたのです。
自分自身をどう思っているかが大事であるというのは、自己啓発業界に植え付けられた思い込みに過ぎません。自分をよく思っているだけでは、何も創り出せません。自分を馬鹿だと思っているだけでは、何も証明できません。自分が何者かを定義することは不毛であり、自分が何者かなど知る必要はありません。
理想は偽物で価値観は本物
では、自分は何を目指すべきでしょうか?自己啓発業界では、理想という言葉がよく使われます。理想とは、どうあるべきかというイメージのことです。
しかし、理想は現実とは違うものであり、追い求めても満足できません。理想は偽物であり、自分にとって本当に大切なものではありません。
自分にとって本当に大切なものとは、価値観という言葉で表せます。価値観とは、実際に自分が大事にしているもののことです。価値観は現実と一致しており、自分の行動や選択に影響を与えます。価値観は本物であり、自分にとって本当に意味のあるものです。
自分について持っている嫌な思い込みを打ち消すために、理想を抱き続けることは逆効果です。
理想は自分の価値観と矛盾することが多く、自分を苦しめます。アファメーションという手法も、嫌な思い込みを強化するだけで、自分の価値観には触れません。自分の価値観に基づいて、自分の望む成果を明確にすることが大切です。
人生のパターンを一新する方法
自分の望む成果を明確にしたら、次にやるべきことは、自分の人生のパターンを一新することです。
人生のパターンとは、自分の行動や思考の習慣のことです。人生のパターンは、自分の構造によって決まります。構造とは、自分の状況や環境、関係や制約などの要素のことです。
構造がパターンを生み出すというのは、弓矢の原理で説明できます。弓を引くと緊張が生まれ、矢を放つと緊張が解消されます。同様に、自分の構造に緊張があると、その緊張を解消する方向にパターンが形成されます。
例えば、自分の構造に「嫌な思い込み」と「理想」という緊張があると、その緊張を解消するために「自己否定」や「自己批判」というパターンが生まれます。
人生のパターンを一新するためには、自分の構造を新しくする必要があります。
自分の構造を新しくするためには、意識のフォーカスを自意識から自分の志と価値観にシフトすることが必要です。
志とは、自分の望む成果のことです。価値観とは、自分が大事にしているもののことです。自分の志と価値観を明確にすることで、自分の構造に新しい緊張を作り出すことができます。
例えば、自分の構造に「現状」と「志」という緊張があると、その緊張を解消するために「行動」や「学習」というパターンが生まれます。
どちらのシステムを選びたいか
自分の人生には、ふたつのシステムが存在します。ひとつは、志と価値観を含む現実の願望のシステムです。もうひとつは、嫌な思い込みを覆い隠して、こうあらねばという理想を追うシステムです。どちらのシステムを選ぶかによって、自分の人生は大きく変わります。
志と価値観を含む現実の願望のシステム
自分の人生は創造的になります。自分の望む成果を実現するために、自分の構造を新しくし、自分のパターンを一新し、自分の行動や学習を積極的にします。自分の人生には、自分の力で変化を起こすことができるという自信と喜びが生まれます。
嫌な思い込みを覆い隠して、こうあらねばという理想を追うシステム
自分の人生は反復的になります。自分の望む成果とは関係ない理想に囚われて、自分の構造を変えず、自分のパターンを繰り返し、自分の行動や学習を消極的にします。自分の人生には、自分の力では変化できないという無力感と不満が生まれます。
どちらのシステムを選ぶかは、自分次第です。しかし、自分の人生を創造的に生きるためには、志と価値観を含む現実の願望のシステムを選ぶことがおすすめです。そのためには、自分の構造を新しくするための行動をとる必要があります。
行動するために構造を新しくする
長期的な目標にフォーカス
自分の構造を新しくするためには、長期的な目標のために選択をすることが大切です。長期的な目標とは、自分の志と価値観に基づいた、自分の望む成果のことです。長期的な目標を持つことで、自分の構造に現状と志という緊張を作り出すことができます。この緊張は、自分の行動や学習を促進する力となります。
しかし、長期的な目標だけでは、行動するのは難しいことがあります。なぜなら、長期的な目標は遠くて抽象的であり、短期的な欲求と競合することが多いからです。
短期的な欲求とは、自分の快楽や安全、快適さなどのことです。短期的な欲求は、自分の構造に現状と欲求という緊張を作り出します。この緊張は、自分の行動や学習を妨げる力となります。
短期的な欲求と長期的な目標の間には、トレードオフの関係があります。トレードオフとは、一方を得るためには、もう一方を犠牲にしなければならないという関係のことです。例えば、今日の楽しみを得るためには、明日の成功を犠牲にしなければならないという関係です。トレードオフの関係にあると、自分の構造は不安定になり、自分のパターンは揺れ動きます。
行動するために構造を新しくするには、トレードオフの関係を解消することが必要です。トレードオフの関係を解消するには、短期的な欲求を知って、あらかじめ対策をとることができます。
例えば、今日の楽しみを明日の成功に結びつけることができます。今日の楽しみを明日の成功のための手段として捉えることで、短期的な欲求と長期的な目標の間の緊張を解消することができます。
必要のない重荷を手放す
自分の構造を新しくするためには、もうひとつのことが必要です。それは、必要のない重荷を手放すことです。必要のない重荷とは、自分の人生に関係ないものや、自分の人生を制限するもののことです。必要のない重荷には、以下のようなものがあります。
・業績で自分を評価する
・成功したら良い人、失敗したら悪い人と思う
・自分の使命がわからないから、果たせていない
・使命があるはずだが、やり尽くせてないと思う
・今よりも、もっと何かやらねばと思う
これらの重荷は、自分の人生に不要な緊張を作り出します。この緊張は、自分の行動や学習を阻害する力となります。必要のない重荷を手放すことで、自分の構造は安定し、自分のパターンは安定します。
必要のない重荷を手放すためには、必要な問いを自分に投げかけることが大切です。必要な問いとは、3つだけ。
何を創り出したいのか
今どこにいるのか
創り出すために何をする必要があるか
これらの問いは、自分の志と価値観に基づいて、自分の望む成果を明確にすることにつながります。自分の望む成果を明確にすることで、自分の構造に現状と志という緊張を作り出すことができます。この緊張は、自分の行動や学習を促進する力となります。
まとめ
この本では、自意識と創り出す思考というテーマについて、こんなポイントが取り上げられていました。
・自己肯定感や理想という概念にとらわれず、自分の望む成果を実現するための思考法
・自分の構造を新しくするため、意識のフォーカスを自意識から自分の志と価値観にシフトする
・自分の構造を新しくするため、長期的な目標のための選択と必要のない重荷を手放すこと
自意識から解放されるために自分を知る
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問いかけ→現状→理想→ボトルネック→ネクストアクション というフレームワークで自分の内面と向き合うことで
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