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nano87saita
模写す
我が家では、お菓子を食べる順番に、優先順位がある。
まずは息子、次いで家内、最後にわたしだ。
例外として、家内専用のお菓子などもある。扉ならぬ、袋に収納されている。
我が家では、お菓子にも氣を配り、選び抜いたものを買っている。
それ故に高く、すぐに手に入るものでもない。
遠くまで買いに行くか、宅配のカタログに載るのを待つのみだ。
勿論息子のために買うのだが、家内もわたしも、なんだかんだでお菓子が好きだ。
みなで手当たり次第に食べていては仕方がないので、順番がある。
まずは息子が封を開け、食べ始める。
学校から帰ってきて、まだわたしが帰宅していない時だ。家内も、その時に食べている。
そして、わたしの分が割り当てられ、キッチンに置かれる。
量は、いつも少ない。ポテトチップスなんかだと、普通の袋の中に、数枚程度しか残っていない。
「あなた、もっと痩せなきゃいけないからね。」
家内の声が聞こえてくるようだ。
わたしの中のリトルじゅにーがそっと囁く。
「いつか、見返してやろうぜ。」
割り当てがある時はまだ良い方で、時にはいつの間にかなくなっているものもある。
みんなで買い出しに行って、楽しみにしていたお菓子が見当たらないので、行方を聞いた。
「あら、食べてなかったっけ?美味しかったわよ。」
リトルじゅにーがまたそっと囁く。
「お供えされない限り、食べることなんてないのにねえ。」
少しふてくされているわたしに、家内が言った。
「また買いに行けばいいじゃない。他にも買いたいものが沢山あるんだし。」
またみんなで、買い出しに行けばいい。今度は、わたしにも残しておいて貰えるよう頼んでおこう。息子や家内が笑顔になるなら、それでいいじゃないか。
リトルじゅにーも、うんうんと頷いている。
我が家は、これでいいのだ。
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