子宮内膜異型増殖症のはなし その3
【この記事に医学的監修はありません。あくまでとある患者の体験談ですので、参考程度にしていただきますようお願いいたします。】
その1(総合病院受診まで)
その2(診断から寛解まで)
ここまでわたしの治療ヒストリーを紹介してきたわけですが、ここからは「わたしが病気だと知った時に知りたかったこと」をまとめて終わりたいと思います。
1:お金が心配すぎる…
病気になったとき、誰もが絶対に不安になるのがお金。
2017年6月のレディースクリニック受診から2019年12月のミレーナ抜去までにかかった金額は約75万円でした。
75万円の内には6回の入院、手術の金額も入っており、初回以外は全て個室を選択したので差額ベット代がかからない部屋であれば50万くらいだったのではないかと思います。
金額目安(あくまで目安)
・内診だけ 3,000円くらい
・組織診もある 7,000円くらい
・術前検査山盛り 2万あればなんとか(血液検査、胸部レントゲン、下肢エコー、MRI)
・薬 毎月8,000円
・入院、手術 保険適用の金額見てると6回全部5万以内(1泊2日)
2:医療保険っておりますか?
わたしはおりました。
わたしの母ががんになっていることと、親族もがんが多いので多分がんにはなるだろうなぁとなんとなく思っていて、若い頃からがん保険には加入していました。
結婚を機に保険の内容を見直して更新しており、「上皮内がん」も対象になる保険に入っていたので、ア〇ラックから170万ほどもらいました。ありがたや~。更新してなかったら多分1円ももらえてませんでした。保険の見直し大切です。
一方で、2017年夏に保険の見直しをしていました。そこに「子宮内膜増殖症(まだ異型の診断はついてなかった)」の診断がついたために、通常の医療保険は加入することができず、条件緩和型の保険にしか加入することができませんでした。(でも入ったら切迫流産で入院したときお金もらえたから結果的に条件緩和型でもわたしは入っておいてよかった。)保険は健康なうちに入っておくのが吉。
なので、1で75万くらいかかったよとお伝えしたのですが保険でトータル200万くらいもらえたのでなんならだいぶ得しました。なので安心して会社を辞めました。ニコッ。
3:治療で大変だったことは?
ヒスロンHの副作用がえぐい。
その2の記事でも書いたのですが、1年間で約15kg太りました。
そもそもデブだったのが百貫デブになりました。これ誇張表現じゃなくてマジの話。
それ以外にも平熱が高くなりすぎて、最終的には常時37.5℃くらいありました。暑すぎて首に冷えピタ貼って仕事してました。暑いし喉渇くしで、1日4Lくらい水飲んでました。その結果、むくんで帰りには靴履けなくなってました。どれくらい足がむくんでいたかと言うと、義父は何度か脳梗塞をやっており、夫はその度に救急車を呼んでいたらしいのですが、その時と同じくらいだそうです。1回足がむくみすぎて靴がどうしても履けず、バス降りた瞬間靴脱いで裸足で帰ってきたことがあります。今考えたらだいぶ頭おかしいです。
あとは、当時会社員だったのでどうしても会社を休まなければいけないのが大変でした。通院の時は1番遅い時間にしてもらい15時で早退したりとか(本当は午後休使いたかったけどそれができなかったブラック具合)、入院の時は金曜入院土曜退院にするなどして極力休みが生じないように努力はしていました。ただ、入院の時は夫の付き添いが必要だったりしたので、その度に有休をとってもらうのは本当に申し訳ないなと毎回思っていました。本当は退院の時も来てもらったほうがいいのでしょうが、3回目くらいからわたしも退院後会社に直行するようになったので、以後は入院する日だけ休みをとってもらっていました。
4:どうやって病院を選びましたか?
最初に受診したレディースクリニックの先生が元々総合病院に勤務しており、そこに紹介状をかいてもらいました。後に本当にわたしはツイていたなと気が付くのですが、その総合病院は都内でも婦人科領域ではかなり症例を扱っている病院で、しかも自宅から近かったのもよかったです。もし今後わたしが引っ越すことになりイチから病院を探さなければいけなくなった場合を想定し、どのような基準で病院を選ぶか考えてみたいと思います。
・「婦人科腫瘍専門医」がいること
セカンドオピニオンの時に主治医から「婦人科腫瘍専門医のいる病院をお勧めします」と言われたのでその受け売り。
・なるべく家から通いやすい
なんだかんだで月1は通いますし、MPA療法を行う場合2カ月に1回は入院します。遠いと単純にだるいです。病院がない場合はだるいとか言ってる場合じゃないと思うのですが、通いやすさというのは考慮したほうがいい項目の一つではないかと思います。
・(将来的に妊娠を希望される場合のみ)NICUがあるか
結果的にわたしは妊娠できたのでその病院で妊娠の経過も診ていただいていたのですが、妊娠前の状態を知っている先生に診ていただけるというのは非常に安心感がありました。で、これも本当にたまたまなのですが、そこの病院は地域周産期医療センターとしての機能もあり、24週から受入可能なNICUもありました。結果としてわたしは24週まで持たない可能性が高いということで22週になった段階で受け入れ可能な病院に転院することになったのですが、NICUがあるというのは入院している時かなり心強かったです。
個人的な考えですが、婦人科領域の治療をしていた人は、妊娠中何かしらのトラブルが発生すると考えて病院を選んだ方がいいです。(※素人の発現なので根拠はない)ご飯がおいしいとか、そんなの二の次です。生まれたらそんなんいくらでも食べれますから。(とか言いながら入院中ごはんまずいってずっと文句言いまくってたけど。)
ただ、NICUと言っても受け入れ可能な週数はその病院によっても違うので注意が必要です。わたしみたいにNICUがあっても転院しなければいけない可能性もありますので、一応受け入れ可能な週数は確認しておいたほうがいいです。
5:掻把が不妊の原因だってデヴィ夫人が言ってました
んなことはない。わたしは6回掻把したけど人工授精1回目で妊娠しました。そんな老人の言う根拠のないことは信じなくていい。
が、わたしも最初不妊専門のクリニックに行ったときに治療歴の話をしたところ「随分カリカリにやりましたねぇ!」と言われたので、まあ良い状態ではないのはたしかなのだと思います。まあ子宮に器具入れてるんだからそりゃそうだよな。ただ、以下のページを見ると、治療後の妊娠率はそんなに悪くないなと思いました。
生理の不調というのは案外みんな感じているもの。でもあーだこーだ理由をつけて病院に行くのを避けがち。だけど、こんなことになった人もいるんだよという啓発で書いてみました。もし自分の生理がなんかおかしいと思ったら一旦病院に行ってみましょ。なにも無かったら安心を買ったと思えばいいんですから。
ということでおしまい!
※何かご質問があればTwitter(@19w6d_tomomi)にDMいただければ基本的にはお返事すると思います。
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