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将棋界の生きる伝説。羽生善治の名言。

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十六世名人の中原誠は、羽生善治を「オールラウンドプレーヤーで欠点がない。歴史上初の棋士。」と評し、谷川浩司(引退後に十七世名人)は「羽生さんはあらゆる戦法を指しこなせる棋士。オールラウンドプレイヤーで変幻自在のため、どう指してくるのかわからない。攻めも受けも強い。こだわりが全くないのが特色。棋風がない。」と名だたる名人からそう言わせた羽生善治。

そんな彼の明言を紹介します。

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一、
何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。



二、
楽観はしない。
ましてや悲観もしない。
ひたすら平常心で。



三、
同じ方法で悪くなる。
だから捨てなきゃいけない。
せっかく長年築きあげてきたものでも変えていかなくてはならない



四、
「自分の得意な形に逃げない」ということを心がけている。



五、
もちろん勝負に勝つというのも大事なんですけど、そのためにいつも決まり形でやっていたら、そのことで将棋をやっている意味があるのかということに、どうしてもぶつかってしまうんです。
誰もがやっている決まりきった道筋で振りきってしまうと、結局、人の来た道をただ辿ってるだけということになります。



六、
追い詰められた場所にこそ、大きな飛躍があるのだ。



七、
いろいろ考えられる選択肢の中から、「この一手」を選ぶのは自分しかいないわけです。



八、
毎回石橋を叩いていたら勢いも流れも絶対つかめない。



九、
ただ一局一局を大切に、そこにだけ集中して指してきた。



十、
勝負に一番影響するのは「怒」の感情だ。



十一、
長い時間考えた手がうまくいくケースは非常に少ない。



十二、
相手のことを知るよりも、自分自身が強くなればそれで済む世界だし、それを目指した方が本筋というか、王道という気がする。



十三、
リスクを避けていては、その対戦に勝ったとしてもいい将棋は残すことはできない。
次のステップにもならない。
それこそ、私にとっては大いなるリスクである。
いい結果は生まれない。
私は、積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすると、いつも自分に言い聞かせている。



十四、
一人で考えるか、それとも何人かの人が集まって知恵を出し合うか、どちらがより有効かは、非常に面白いテーマだ。
私は、基本的には一人で考えなくてはいけないと思っている。



十五、
勝ち負けには、もちろんこだわるんですが、大切なのは過程です。
結果だけなら、ジャンケンでいい。



十六、
「まだその時期じゃない」「環境が整っていない」とリスクばかり強調する人がいるが環境が整っていないことは、逆説的に言えば、非常にいい環境だと言える。
リスクの大きさはその価値を表しているのだと思えば、それだけやりがいが大きい。



十七、
イメージが浮かぶのは序盤と終盤である。
浮かんでしまえば、あとは中盤でその間のつじつまを合わせればいい。



十八、
遠回りしながらも、もがいて身につけたものの方が、簡単に得たものよりも後々まで役立ちます。



十九、
山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、「選ぶ」より「いかに捨てるか」の方が、重要なことだと思います。



二十、
自分自身を裏切らない努力の姿勢が未来の結果として現れてくる。



二十一、
勝つのは一点差でいい。
五点も十点も大差をつけて勝つ必要はない。
常にギリギリの勝ちを目ざしているほうが、むしろ確実性が高くなる。



二十二、
勝負の世界では、「これでよし」と消極的な姿勢になることが一番怖い。
常に前進を目ざさないと、そこでストップし、後退が始まってしまう。



二十三、
新しい試みがうまくいくことは半分もない。
でもやらないと、自分の世界が固まってしまう。



二十四、
誰でも最初は真似から始める。
しかし、丸暗記しようとするのではなく、どうしてその人がその航路をたどったのか、どういう過程でそこにたどり着いたのか、その過程を理解することが大切だ。



二十五、
努力をしている人の側にいると、自然にいい影響が受けられるだろう。



二十六、
「いかに戦うか」は大局観にかかわるが、その具体的な戦略は事前研究が決め手になる。
事前にしっかり準備して万全の態勢で、対局に臨んでくる人は強い。



二十七、
すでに過ぎ去ったことは仕方がない。
私は、意識的に先のことを考えるようにしています。
反省は勝負がついた後でいい。



二十八、
たとえば、最初に相手がミスをする。
そして次に自分がミスをする。
ミスとミスで帳消しになると思いがちだが、あとからしたミスのほうが罪が重い。
そのときの自分のミスは、相手のミスを足した分も加わって大きくなるのだ。



二十九、
ビジネスや会社経営でも同じでしょうが、一回でも実践してみると、頭の中だけで考えていたことの何倍もの「学び」がある。



三十、
意表を突かれることに驚いてはいけない。



三十一、
何事であれ、最終的には自分で考える覚悟がないと、情報の山に埋もれるだけである。



三十二、
決まり切った局面で長考して時間を使って疲れるより、勝負どころの場面で、深い集中力を発揮できることが大切。



三十三、
細かく考えすぎたらその場から動けないし、だいたいで動いているだけでは目的地につくことはできない。



三十四、
私は才能は一瞬のひらめきだと思っていた。
しかし今は、10年とか20年、30年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。



三十五、
守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる。
守りたければ攻めなければいけない。



三十六、
勝敗を決するのは高いテンション、自分への信頼、分が悪い時に踏みとどまる根性。



三十七、
成果が出ないときこそ、不安がらずに、恐れずに、迷わずに一歩一歩進めるかどうかが、成長の分岐点であると考えています。



三十八、
終わったものはくよくよ考えても仕方ないから。



三十九、
相手の意図を考えることから駆け引きは始まる。



四十、
大きく見ることと小さく突き詰めていくこと、このバランスが大切なのだと思う。



四十一、
どんな場面でも、今の自分をさらけ出すことが大事なのだ。



四十二、
ひらめきやセンスも大切ですが、苦しまないで努力を続けられるということが、何より大事な才能だと思います。



四十三、
何事も年齢が上がってから覚えた人は、感覚よりも知識に頼る傾向がある。



四十四、
欠点を裏返すとそれがその人の一番の長所であったりする。



四十五、
私は、対局が終わったら、その日のうちに勝因、敗因の結論を出す。



四十六、
集中力がある子に育てようとするのではなく、本当に好きなこと、興味を持てること、打ち込めるものが見つけられる環境を与えてやることが大切だ。



四十七、
集中力は、人に教えてもらったり、聞いて身につくものではない。
勝負どころでの集中力を発揮するには、集中できる環境を自らつくり出すことこそが大切だと思っている。



四十八、
勝負では、知っていることに自分の思考とか、アイデアをプラスしないと意味がないのですが、知っているというその一点だけで、有利になるということもよくあるんです。



四十九、
人間には二通りあると思っている。
不利な状況を喜べる人間と、喜べない人間だ。



五十、
人生の中で目指しているものがはっきりしている人はいくつになってもエネルギーがある。



五十一、
相手は敵であると同時に作品の共同制作者であり自分の個性を引き出してくれる人ともいえる。



五十二、
直感には邪念の入りようがない。
長く考えると言うのは道に迷っている状態なんですね。
「勝ちたい」とか余計な思考も入ってくる。
だから、いくら考えても分からない時は、最初に戻って直感にゆだねることがよくあります。



五十三、
漠然とした不安は、立ち止まらないことで払拭される。



五十四、
両方だめだという結論のなかで二者択一にこだわるよりも、まったく読んでない手のほうが可能性が広がるのだ。



五十五、
ミスはミスを呼び、悪手は悪手を呼ぶ。
プロがミスをしないのは、ミスしにくい局面を選択しているからなんです。
本当に見たこともない新手は、ひらめきみたいなものからしか生まれない。
でも、それは、先入観をすべて捨てて考えないとなかなかできない。



五十六、
一番いいと思えるものを簡単に、単純に考えることができれば、逆境からの突破口を見出せる。



五十七、
興味が続くかぎり、集中力は続くものです。



五十八、
見た目には、かなり危険でも、読み切っていれば怖くはない。
剣豪の勝負でも、お互いの斬り合いで、相手の刀の切っ先が鼻先1センチのところをかすめていても、読みきっていれば大丈夫なんです。



五十九、
勝敗を決定するのは、「ただの一手」であったりする。
絶妙の一手。
あるいは絶妙に見えて最悪の一手。



六十、
新しい戦型は、実戦で試して一度負けないとマスターできない。



六十一、
大一番の対局では、誰しも手堅く、安全、確実な道を選びたくなるものだ。
自分もそうすることがよくある。
しかし、確実にという気持ちに逃げると、勝負に勝ち続けるのは難しくなってしまう。



六十二、
役に立たないとか意味がないと思っていることのほうがむしろ重要なんじゃないか。



六十三、
理想としては、勝負を超越した心境の中で将棋を指すことなんです。



六十四、
無駄な駒は一枚もない。



六十五、
必ず最後には踏み込んで勝負に出なきゃいけない時がある。

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