クスノキ

先週土曜日、福山雅治さんのラジオで
クスノキが流れた

これを聞くと
「あぁ8月だなぁ」としみじみする

被爆クスノキという樹木が
福山さんの故郷長崎にあると知ったのは
やっぱりこの福山さんのラジオだった

もう何年だろう
随分と長く毎年欠かさず
被爆二世である福山さんは8月にこの曲を流す

爆心地に近いところにあり
熱線で焼かれ爆風で枝葉は吹き飛び
それでも奇跡的に生きたクスノキ

6年ほど前
仕事と住むところを一度に失い
途方に暮れていたとき
急に思いつきこのクスノキに会いに行った

大きくあいたうろに
爆風で飛んできた大量の石が詰まっていた

涼風すずかぜも　爆風も
五月雨も　黒い雨も
ただ浴びて　ただ受けて
ただ空を目指し

福山雅治「クスノキ」

クスノキはただただ
静かに大きく枝葉を伸ばし
静かにそこに立っていた

太い幹に抱きつき
「元気になったら必ずまた来るね」

そう約束して帰ってきた

今働いている職場の前には
鬱蒼と繁るクスノキ林があって

3階にある職場の大きな大きな窓は
クスノキの葉ですっかり覆われている

とても心ときめく眺め
深い森の奥で働いているような錯覚に陥る

クスノキは常緑樹

春先に古い葉が赤くなり新しい葉と入れ替わる

その赤と緑のコントラストが
うっとりするくらい美しい

涼風すずかぜも爆風も
淡々とただただ受け止めて
空を目指した被爆クスノキ

いつもと変わらぬ今日を淡々と過ごそう

職場の窓いっぱいに広がる
クスノキの葉を見ながら
遠く離れた空の下
きっと今日も変わらずそこにいる
被爆クスノキに思いを馳せる

🌳🐰この歌の被爆クスノキは2本🐰🌳
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