【読書記録】2024年7月

毎日暑いですね。涼しい部屋で読書しましょうか。


1冊目:一本木透『だから殺せなかった』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」大手新聞社の社会部記者の許に届いた一通の手紙。送り主は犯人しか知り得ない凶行の様子を詳述したうえで、記者に対して紙上での公開討論を要求する。殺人犯と記者の対話は、始まるや否や苛烈な報道の波に吞み込まれていく。果たして、絶対の自信を持つ犯人の目的は——劇場型犯罪と報道の行方を描出した第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。

一本木透さんの小説は初めて読みましたが、読みやすくてあっという間に読了してしまいました。

この小説では大きく2つの謎があります。一つは連続殺人事件の犯人は誰なのかという謎。もう一つは陽一郎くんの本当の父親の謎。

疑わしい人間が複数いる中で、最後に明かされる真実には驚かされました。

アマプラでは玉木宏さん主演のドラマ版を視聴することができます。読了後にこちらも見ました。
小説では一本木は陽一郎くんの本当の父親を勘違いしたまま終わりますが、ドラマ版では真実を知ってしまうんですよね……どちらが一本木にとって幸せなのかな、と思うなど。


2冊目:中山七里『嗤う淑女』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

最恐のダークヒロイン、降臨。蒲生美智留は女神か、悪魔か?
中学時代、いじめと難病で絶望の淵にいた野々宮恭子は、従姉妹の蒲生美智留に命を救われる。美貌と明晰な頭脳を持つ彼女に心酔する恭子だが、それが地獄の始まりだった——。
名誉、金、性的衝動……妖しく成長した美智留は、標的・・に据えた人々の欲望を残酷に操り、運命を次々に狂わせる。連続する悲劇の先に待つのは!?完全無欠の悪女ミステリー!

こちらは再読です。
読んだのが大分前なので忘れていた部分もあり、新鮮に楽しむことができました。

人を惹きつける容姿と知識で他人を唆し、自らの手を殆ど汚すことなく自分の望む環境を手に入れられる蒲生美智留。
いっそ清々しいほどの悪女。

生々しくグロテスクな表現もあるけど、最初から最後まで面白いです。


3冊目:中山七里『ふたたび嗤う淑女』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

標的・・の運命を残酷に操るダークヒロイン、再臨!?
巧みな話術で唆し、餌食となった者の人生を狂わせる——稀代の悪女・蒲生美智留が世間を震撼させた凶悪事件から三年。“野々宮恭子”と名乗る美貌の投資アドバイザーが現れた。国会議員の資金団体で事務局長を務める藤沢優美は、彼女の指南を受け、不正運用に手を染めるが……金と欲望にまみれた人々を弄ぶ恭子の目的とは!?人気シリーズ第2弾!

最恐の悪女、蒲生美智留再び現る……。

今回は他人の復讐に手を貸している部分もあり、ある種の正義なのかな?と思ったのも束の間。やっぱり蒲生美智留は蒲生美智留だった。

人生に蒲生美智留が交わったら、誰かを殺すか誰かに殺されるかになってしまうの怖すぎるな。


4冊目:浅田次郎『プリズンホテル【1】夏』

あらすじ(文庫本裏表紙より引用)

極道小説で売れっ子になった作家・木戸孝之介は驚いた。たった一人の身内で、ヤクザの親分でもある叔父の仲蔵が温泉リゾートホテルのオーナーになったというのだ。招待されたそのホテルはなんと任侠団体・・・・専用。人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ——。熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家……不思議な宿につどう奇妙な人々がくりひろげる、笑いと涙のスペシャル・ツアーへようこそ。

浅田次郎さんの小説を読むのも多分初めて。
任侠な言葉遣いが度々出てくるので最初は少し読みづらさがありましたが、読んでるうちにそれが楽しくなってきました。

木戸孝之介があんまりイイ奴ではないので腹が立つことも多かったけど、仲蔵オジが男気溢れるイイ親分なので相殺です。

バタバタとトラブル続きなホテルなのに最終的には丸く収まるので、時代劇とか好きな人は好ましい雰囲気の小説かもしれません。


おわりに

7月の読了は4冊でした。全部積読消化!!偉かった。

最近は暑くて図書館の利用も控えているので、読書は積読を消化するか本を買うかしか選択肢がありません。

そうなると積読を減らして、気持ちよく本を爆買いしたい!
しばらくは積読消化を最優先で読書していきたいです。

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