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ワンダーランド!高野山

高野山はとにかく楽しすぎる場所だった、というと不謹慎だろうか。
厳しい修行をする場所だろうから、厳かな気持ちでいなくてはいけないのかもしれないが次から次へと出てくるストーリーの壮大さや、それに伴って煽られる好奇心。宿坊に宿泊し、写経したのもその場だからこそのオーセンティックな体験として心に刻まれる。影響受けやすいのか、宿坊にあった「仏教聖典」に仏陀の教えが英語と日本語でわかりやすく書かれていて、面白かったのでつい買ってしまった。

友人から「お墓巡りが楽しいよ」と聞いて、「お墓が楽しいって?」と疑問に思ったり、事前に「ナイトツアーもありますよ」と聞いた時には「肝試し?」と思ってしまった自分が恥ずかしい。そんなアホでも空海さんはおおらかに受けいれてくれる気がした。空海さんが今も瞑想を続けている奥之院に行く途中にあるお墓は、宗教問わず。永代供養をしてくれるという。高原にあるためお花の調達が困難ということもあり、数々のお墓には高野槙が備えられている。117の寺院が存在して、大学まである高野山。その場所の空気感がなんとも言えず、清々しいので悪いものが抜けていきそうな感覚に包まれる。
はい、煩悩に塗れておりますので有り難くその場で深呼吸をたっぷりさせていただきました。少しは祓えたかな、、、

とにかく空海さんのスケールが大きい。宇宙サイズ。空海さんが入定する前に弟子たちにかけた言葉(と、ガイドさんが教えてくれた)に深く感動した。「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、我が願も尽きん」(宇宙が尽き、生きとし生けるものの悩みや苦しみがなくなり、究極の涅槃の境地すら尽きた時、初めて私の願いも尽きる)願いの大きさと長さがもはや想像できない。というか、信念の強さというべきか。そこまでのスケール感で全ての人々がそれぞれの持つ「仏性」を引き出すことを祈ること自体、有り難すぎて泣けてくる。空海さんが同じ日本人で光栄に思うし、同じ香川生まれで更に嬉しい。

人や、場所、など何かに出逢う時、それらはその人にとって最高のタイミングでやってくると信じているので、自分にとって今なぜ高野山に来たのかを考えてみる。最も印象に残ったのが宗教が違えど「全てを受け入れること」と空海さんの「宇宙規模のスケール感」だったので、この2つを年末から来年のテーマにしようと思った。

その魅力はまだまだ私も発見したいのだけど、ぜひ全ての人に高野山に一度は訪ねて欲しい。空海さんが1200年前から自分も含めて全人類のために祈りを捧げ続けてくれている、とすると一度ぐらいは御礼を伝えに行くのは筋だと思うし、何よりも多分それぞれに必要な何かを閃きとして与えてくれる。

すっかり空海ファンになった自分が今後どんな推し活していくのか、密かな楽しみが増えた。


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