「星のかけら」
重松清の「星のかけら」を読んだ。
小学6年生の主人公が友人から「星のかけら」の噂を聞いて始まる物語。魔の交差点と呼ばれる事故多発地点で出会った女の子の謎を友人と共に解き明かしていく。
ここだけ聞くとミステリーみたいなあらすじだけど、どちらかというと主人公とそれを取り巻く友人たちの成長の物語。亡くなった少女の謎を追い、解き明かすことで主人公を巡る人間関係も紐解いていける。すごく気持ちが良い作品だった。小学生の心理描写の解像度が高くて、私も昔はきっとこんな事考えてた時期もあったかもしれないんだよなと、はるか昔の事を思い出してしまった。
読書ブランクがあるから、短い小説を読みたい。そう思って図書館で本を物色していたら見覚えのある名前、そして200ページという短い話。というだけでこの本を読むことを選んだんだけど、登場人物も少なくて、場面転換も主に学校・家・交差点の3箇所(もちろん細かく言えばもう少しあるけど)だけだから、頭の中で整理しやすく読みやすくてスルスルと内容が入ってくる。
重松清作品は「くちぶえ番長」という作品を20年弱前?に読んだきりだったので、勝手に久しぶりに懐かしい友人に再会したような気分になった。そういえば、この筆者の作品を読んだことがあるな。一度他作品を読んだだけだけど読みやすかった気がする。と思い出して借りた本だったけど、記憶は裏切らないなと思った。
通勤時間片道1時間。気になった本を飽きるまで読んでいこうと思う。なるべく感想も。覚えていたら書いていこうも思う。