【競馬】POG2021-22人気確実の有力馬たちを語ろう
ここ数年POGが楽しくて仕方がない。
かつては「馬券の検討に余計な情が絡むから」と敬遠していた部分もあるのだが、最近あまり馬券を買わなくなったこともあって再び熱を帯びてきた。リアルなウマ友たちとドラフトできるようになったことも、大きな要因になっていると思われる。
それだけモチベーションが高くなっているのも作用しているのだろう。来季を見据えた情報収集が過去にない早さで進行しており(当社比)、すでに2021-22シーズンの有力馬はだいたい目星をつけつつある状況。今までは「赤本」ほか各種書籍の発売を待ってようやくリスト作成を始めていたが、恐らく今年はチェック済の馬たちの評判を「赤本」で確認するような流れになりそう。
そんな予習の成果を見せる時が来た。
現時点でピックアップしている逸材たちを簡単に紹介しながら、短評を示してみようという試み。こういうのも後から見返すと楽しいもので、「わちゃー、この馬リストには入れてたのに指名してない!」などと後悔するためのネタとしてストックしておく。
なお、先に断っておくが僕はどこのクラブにも入会しておらず、会員限定の情報などは一切入手できる環境ではないので悪しからず。動向に関する記載も、netkeibaの掲示板をパトロールしながら得たものばかり。
それではライバル陣営が見ていないことを願いながら進めていく。
■ ドラフト1位候補? 早々と指名されるでしょう級
◯ ラヴズオンリーミーの19 【牡・矢作/馬名:ディーンズリスター】
リアルスティール、ラヴズオンリーユーと2頭のG1馬を輩出した偉大な母と、ディープインパクトとの最後の配合によって誕生。サンデーレーシングで総額1.5億の高額募集がなされたのも納得の血統である。
当然ながら目指すはクラシック。種牡馬としても数多くの栄光を得た父の産駒が走る、最後の日本ダービーを取ることが至上命題といってもいい。ただ、現時点では育成現場での情報が乏しく、まだ動かしてみての評判は不明。年明けから少し調教を休んだ時期もあったようで、そのあたりも影響しているのかもしれない。
できれば早期デビューできるに越したことはないが、秋に間に合えば十分くらいに思っておけばよいのでは。
◯ マラコスタムブラダの19 【牡・中内田/馬名:スパイダーバローズ】
2歳女王レシステンシアに続き、京成杯勝ち馬グラティアスも輩出し新たな名繁殖牝馬としての地位を着実に築きつつあるマラコスタムブラダ。こうしてコンスタントに活躍馬を出してくれる血統がPOGでは最も重宝する。
グラティアスの全弟にあたるこの馬は、2歳戦からしっかり動かしてくれる中内田充正厩舎のもとへ。早めに中距離戦線でソツなく賞金を確保し、姉兄と同様クラシック戦線へと駒を進めてくれそうな予感。
◯ レッドファンタジアの19 【牡・藤原英/馬名:レッドベルアーム】
レッドベルジュール、レッドベルオーブと2頭の兄がいずれもデイリー杯2歳Sを制している良血馬。今回は父がハーツクライに替わったことがどう出るかだが、距離適性や成長曲線を考えると、好影響を与えそうな予感を持っている。アンブライドルズソングにストームキャットとディープインパクト専用の母系なのかもしれないが..w
どうやら早くも栗東への入厩予定のメドも立っているらしく、極めて順調なステップを踏めている模様。これはいいんじゃないでしょうか。
少し前のエリモピクシーやクロウキャニオンのように、とにかく「指名しておけば間違いはない」枠の座に君臨しつつある母。まずは堅実に重賞戦線に乗ってくれる優等生を確保しておきたい。
◯ サロミナの19 【牝・国枝/馬名:サリエラ】
エルフィンSを制した初仔サロニカを皮切りに、有馬記念2着馬サラキア、2歳王者にして皐月賞ではコントレイルに迫ったサリオスと毎年のように活躍馬を出しているサロミナ。ディープインパクトとの間に産まれた牝馬を、国枝栄調教師が手掛けるというだけで期待値はマックスに。
現在のところ調教は順調に進んでいるようで、一族にとってそろそろ「悲願」と形容したくなるクラシック制覇を成し遂げるのはこの馬かもしれない。
◯ ウェイヴェルアベニューの19【牝・中内田/馬名:アストロフィライト】
関東に続き関西にも2歳王者の妹が。こちらは半兄にフランケル産駒のグレナディアガーズを持つディープインパクト産駒。この血統で中内田充正厩舎・シルクの勝負服となると、もう6月の新馬戦にバッチリ照準を合わせてくる予感しかしない。今年は変則開催で中京なのか阪神なのか、はたまた東京なのかはわからないけど。
ちなみにウェイヴェルアベニューとの間に産まれた唯一のディープインパクト産駒にもなる。できればもっと多くの仔を残したかったことだろう。それだけに繁殖牝馬としても活躍が望まれる一頭。
◯ スタセリタの19【牝・友道/馬名:スタニングスター】
母スタセリタが英国に移って、再びフランケルと交配して産まれたソウルスターリングの全妹。シェーングランツはともかく、ディープインパクトとの間に産まれた仔がイマイチな点を考えると、やはり相性の問題なのかもしれない。
ちなみに国内では藤沢和雄厩舎担当の血統だったが、定年を間近に控えていることもあってか友道康夫厩舎に託される模様。これも前向きに捉えたい。早くも山元トレセンへの移動も済んでいるようで、何事もなければ夏にデビューできるのでは。
■ できれば取りたい! 指名候補級
◯ ドバイマジェスティの19【牡・池江/馬名:アルファヒディ】
毎年おなじみの血統だが、今年は父がハーツクライに替わった点がどう出るか。全兄弟でもアルアインとシャフリヤールで違うタイプを出すだけに、良くも悪くも読めない。とはいえ、これまでの実績を考えれば黙って狙っておいて間違いはないはず。
◯ クルミナルの19【牡・栗田徹/馬名:アライバル】
半姉ククナは2歳時から重賞戦線で活躍。父がハービンジャーに替わり、もう一回りスケール感が出ればビッグタイトルに手が届いても不思議ではない。ちなみにこの世代はディアドラやペルシアンナイトらの活躍の影響でハービンジャー産駒に注目馬多し。チェックしておきましょう。
◯ コンテスティッドの19【牡・藤原英/馬名:チェルノボーグ】
先日の金鯱賞でアッと言わせたギベオンの全弟。兄はすっかりお騒がせキャラになってしまったが、もともとはデビューから2連勝、毎日杯2着から駒を進めたNHKマイルCでも2着に入った優等生だった。POG期間内にそれだけ走ってくれれば十分すぎる。もう山元トレセンに移ったようで、調整はスムーズに進んでいる模様。
◯ シンハライトの19【牡・池添学/馬名:アルジュナ】
初仔セブンサミットは苦戦中だが、活力十分のシンハリーズ牝系だけにオークス馬シンハライトも繁殖牝馬として十分な能力を持っているのではないかと思っている。それだけに新種牡馬モーリスから実績十分キングカメハメハに父が替わったのも好材料と見たい。計算は立てづらいがロマン枠として。
◯ クロウキャニオンの19【牡・友道/馬名:ダンテスヴュー】
ひとつ上のヨーホーレイクも重賞で善戦しており(皐月賞出走前段階での話)、改めて頼もしい血統であることを見せてくれたクロウキャニオン。久々にキングカメハメハとの配合だが、友道康夫調教師が「ディープみたい」と高評価。とりあえず指名しといて損はないかも。
◯ ピースアンドウォーの19【牝・藤原英/馬名:デイジーラック】
米国のG1馬とディープインパクトの配合で産まれた良血馬。見慣れない血統ながらチェックはしていたのだが、半姉ヴァリキュリアが現在2戦2勝とポテンシャルの高さを見せているのが非常に好印象。大物に出る可能性も十分。
◯ イサベルの19【牝・吉岡/馬名:アカデミー】
名門バレークイーンの一族で、半姉にアールドヴィーヴルとフアナがいる。現時点で重賞勝ちにこそ届いていないものの、高いポテンシャルの片鱗は示しているだけにそろそろ。父がドゥラメンテに替わったことでサンデーサイレンスの3×3、トニービンの4×4と強烈なクロスが生じたのがどう出るか。
◯ ボージェストの19【牝・入厩先不明】
東京の未勝利戦を好時計で圧勝し、スプリングSでも3着に踏ん張ったボーデンの妹。父がエピファネイアになり、アドマイヤセプターの仔スカイグルーヴと同血にあたるが、兄を見た限り気性面はこちらの方が落ち着いているのでは。クラブでの募集がないようで動向は不明だが、未知の魅力たっぷり。
◯ ソーマジックの19【牝・音無/馬名:マジカルキュート】
全姉マジックキャッスルが重賞戦線で活躍、その一つ下のソーヴァリアントも弥生賞で4着とコンスタントに走る血統。すでに山元トレセンへの移動を済ませており、順調なら夏デビューも見えてきそう。
■ 話題の良血・高額馬たち
◯ シーヴの19【牡・入厩先不明/馬名:ショウナンアデイブ】
セレクトセールで5億円越えで落札された、ショウナンさん期待の星。
◯ タイタンクイーンの19【牡・入厩先不明】
今は亡き近藤利一氏が19年のセレクトセールで4.7億円で落札した忘れ形見。
◯ フォエヴァーダーリングの19【牡・矢作】
昨年のセレクトセールでダノックスさんが4.4億円で落札。モンファボリの弟。
◯ ロードクロサイトの19【牡・矢作/馬名:サンセットクラウド】
三冠馬コントレイルの全弟。
◯ アブソリュートレディの19【牡・友道】
仏オークス馬の弟を金子真人HDさんが2.2億で落札。
◯ イルーシヴウェーヴの19【牡・尾関/馬名:アプリシティー】
アドマイヤビルゴの全弟、シルク。骨折発症し療養中。
◯ コンドコマンドの19【牡・国枝/馬名:コマンドライン】
まだ大物輩出とはいかないが期待の血統。
◯ キャンプロックの19【牡・矢作】
セレクトセールにて1.9億円で落札のディープインパクト産駒。
◯ ポロンナルワの19【牡・入厩先不明/馬名:サドル】
昨年のセレクト1歳セールでトップバッターを務めたハーツクライ産駒。
◯ バラダセールの19【牝・松下/馬名:ヴァラダムドラー】
サトノフラッグ・サトノレイナスと上に活躍馬が出ている。
◯ マンデラの19【牝・友道/馬名:ショショローザ】
ワールドエース・ワールドプレミアの半妹。ロードカナロア産駒。
◯ チェリーコレクトの19【牝・国枝/馬名:エリカコレクト】
ワーケアの全妹。ABCマートさんの勝負運やいかに。
◯ アドマイヤミヤビの19【牝・友道/馬名:アドマイヤラヴィ】
初仔ながら順調にステップアップ中のロードカナロア産駒。楽しみ。
◯ ルージュバックの19【牝・大竹/馬名:ブラーバック】
こちらも初仔。母の素質を引き継いでいてほしい。
*
はい、とりあえずこれくらいにしておきましょうか。最後の良血馬・高額取引馬に関してはそこまで取りたいわけではないものの、動向は注視しておきたいと思っている感じ。あと母がG1を勝っているくらいのメジャーどころはパスしてます。
徐々にマスメディアでも今季の2歳馬について取り上げられるケースも増えてきました。シーズンの到来を感じますね。どうかいい出会いがありますように。
※ 記事に関する記載は2021年4月7日現在のものです
<2021年5月26日追記>
新馬戦開幕直前まとめをリリースしました。アップデートされた情報をもとに最終評価を下しています。
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