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アニメ『ゴールデンカムイ』11~13話・OVA
ギャグとシリアスの配分が絶妙にブレンドされた作品。今のところ全く飽きることなく進行中。観るのが止まらない作品は本当に久しぶりだ。最後に夢中になった作品はなんだったかな?
🍶仲間が増えた
アシリパさんと同じアイヌの仲間が増えた。親父さんの知り合いらしい。勝手な想像だが、なんだかこのキャラクターは裏がありそうな予感。仲間への入り方があっさりし過ぎというか。杉本一行にえらく協力的なのも引っかかる。一応理由はあるが、見届ける、という行為にそこまでの説得力を感じない。当時の人間の感性だとまた違うのか。
🦊能登さんがOVAで主役になると思ったが
ヤクザ組織との抗争に巻き込まれ、ではなく、自ら踏み込んで行き人皮を手に入れようとする。両方の勢力がそれぞれ別のヤクザ組織に用心棒として雇われる。杉本一行とは関係ないところで2つの別勢力が闘争、そして結託する。戦闘場面も面白く、話の構成もよかった。元になったのはかの有名な黒澤明監督の用心棒だろうか。構成が本当にそのままだった。元作と違うのは用心棒が2人いた事と時代背景。ヤクザ組織の片方の若親分が主人公のような良いキャラクターだった。最後にはハッピーエンドだったのも良き。
ただひとつ不満だったのは、能登さんが担当した狐占い師が出て来なかった。あの人物像だと絶対に裏があってまだ主人公一行に色々と絡んでくると思っていた。なのでOVAでは主役、までいかなくても重要キャラとして出演するかと思っていたが、全く出て来なかった。もしかして見過ごした? あるいは今後出てくるのか? 一行を煙に巻くトリックスターとしてはまだ出番があっても不思議ではない。
👻今更だが、変人変態狂人ばかり
自らを完璧な人間にしたいが為に他人の皮を自分に貼り付けたり、悪いところを治す為に人の臓物を食べる妄想老人。そうやって見た目を若い美女に変えている。どう取り繕っても上位種の変態であろう。殺生はやっていないようだが、墓に埋められている死体を掘り起こしてその皮で服を作る青年。こちらもかなりの上位種。
この2人にはちゃんと元ネタがある。自分を改造した奴は1800年代の終わり頃のアメリカ、シカゴに実在した連続殺人鬼『H・H・ホームズ』が元になっている。断定しても問題ないぐらい共通点だらけだ。自分で経営していたホテルの宿泊客を殺害しまくっていた。そのホテルは劇中でもあったように隠し通路や秘密の部屋、地下の拷問部屋などがあり、証拠隠滅をする為の設備も整っていた。そのせいで長らく容疑者扱いされなかった。最後には捕まったようだが、立件出来たのは本人が認めた27件の殺人容疑のみ。推定では200人以上が犠牲になっていると言われている。推定とは言えかなり信憑性が高いらしい。ホテルで行方不明になっている人間がかなりいたのだ。
墓荒らしの洋服屋。こちらもアメリカの有名な犯罪者『エド・ゲイン』だと思われる。ここで殺人鬼、としなかったのは彼が殺害したのは2名のみなのだ。よく勘違いされているが、殺人をした相手の遺体を使っていたのではない。自分と関係ない他人の遺体を墓から掘りおこして使っていたのだ。そこまで大きな犯罪ではない。倫理的には相当悪いが。
驚くことにこの異常者2人が生き残ってそれぞれの勢力に加わっている。こんな連中が加わってどうするんだと思うが、もともとの登場人物達も大概おかしな連中だった。
⚔️銃器類の描写が何気に良い
劇中に出てくる銃器の描写がしっかりされていて結構良い。当時あった物を登場人物に使わせているのは当たり前なのだが、使い方も正しくされているらしい。自分はミリタリー専門家ではないのでそこまでの知識はない。その筋の人がアニメと漫画を少し見て褒めていたらしい。作者は土地の歴史や軍隊の様子など、かなり綿密に取材したと思われる。劇中にあるものが本当なのかどうかは素人にはわからない。ただそれを誰か知っている人に解説された時に好奇心が満たされる。逆に完全な偽情報を描くと、それは嘲笑されるし、白けてしまう。創作物なのに? と思うが、ここらへんのさじ加減は難しい。