森博嗣、喜嶋先生の静かな世界を読んで
森博嗣は言う、と、森博嗣にはまっていた人から聞いた。
「一冊読んだら、一冊書くくらいでちょうどいい」のだと。
何かを、取り込んだら、出力も、する、、。
昨日、森博嗣著の「喜嶋先生の静かな世界」という本を喫茶店で読んだ。その帰り道、木蓮の花が、街灯に照らされて白く光っているのを見てひとつ気が付いたことがある。美しさは、既にそこにあるけど、私にはそれを取り込んで自分のものにしたいという欲求がある、ということに。研究者だったら、木蓮の開花時期とか生殖の仕方とか、について研究するのかしら。画家だったら、描くし、詩人だったら詩を読むし、、そこに漂う何か美しいもの、something beautiful、を自分に取り込んで、表現(=出力)すると、初めて、自分もその美しさを発することになる。ある意味で自分自身が木蓮になったと錯覚するまで、満足が得られない。
で、「喜嶋先生の静かな世界」を読んだ後のあれやこれやも直ちに一冊書くまでは行かないけど、ここにささっと出力しておこうと思う。印象に残った言葉が色々あるので、それをメモとして書き留めておいて、そのうちちょいちょい使っていこうと思う。物語の本質は、こういう言葉の、枝葉末節、にはないのだろうけど、私は、そういうチョロチョロした部分を楽しむ読者ってことで。。(あ、でも、フラクタルというのですっけ??部分と全体が相似になっているというの、、。まあ、そこまで言ってしまうのはちょっと屁理屈でしょうね。)
・飄々とした態度
・いかにも胡散臭い感じ
・固有名詞(104ページに、10回以上この言葉がわざとらしく誇張するみたいに使われていて、笑えました。)
・言葉の綾だよ
・星座に纏わる神話を紐解く
・突っ慳貪
・クリーンでサイレントに生きている人
・微分したらゼロ、最接近のポイント
・そういった言い訳の言葉でカバーしなければいけない寂しい状態
・王道から外れている。エキセントリックだ。
・オイゲンへリゲルの「日本の弓術」
あと、養老さんの解説文からも、、
・「死んだ」学問をする研究室