「説明する」=「戦争を仕掛ける」
こんにちは、1/8192です。
個人的な人間関係において、ものごとがまずい方向へいくと、往々にして私たちが最初にとる反応は戦うことを選ぶ傾向にあります。もちろん暴力ではないにしろ、話し合いや交渉に比べ、怒鳴りあいや口論になることがおおいのです。それはなぜなのでしょうか?
ある研究者によれば、人間の脳には進化の過程で「戦争のメタファー」が組み込まれていて、他者との不一致を戦争という観点で理解し、行動する回路が備わっているからだと発言しています。
戦争においては、どちらかが征服されます。それは事実や論理による話し合いではなく、命がけの戦いです。どちらが真に正しいのかに関係なく、片方が勝てば、片方が負けるのです。ほぼ全ての会話でも、勝者か敗者かという地位が懸かっています。誰しも自分のほうが愚かに見えることを望みません。したがって、この研究者が指摘するように、私たちは、論された側=敗北という状況をつくりあげてしまうのです。
たとえ、皆さんが手堅い翔子と完璧な論理性を武器に反論者を追い詰めたとしても、その結果、相手は譲歩したとしても、間違いなく皆さんのことを憎むことになります。結局、勝ち負けに持ち込めば、どちら側も実質的に敗者になってしまうのです。
臨床心理士のアル・バーンステインはこの戦争のメタファーを「ゴジラ対ラドン効果」と名付けた。もし相手が怒鳴りだし、皆さんも怒り出せば両者は戦争のメタファーをたどることなり、ビルがなぎ倒される。東京中が破壊され、収穫はほとんどありません。ただ、皆さんはこう思っているはずです。
「ただ説明しようとしているだけなのに」
しかし、バーンステインが言うには、これが罠だと言うのです。説明するという行為の多くは、ベールに隠された支配欲であると。皆さんは相手に教えようとしているのではなく、勝利しようとしているのだと。言外の意味は「私が正しく、あなたが間違えている理由はこうだ」です。そして皆さんがどう説明を尽くそうと、相手の耳に残るのはこの言外の意味なのです。
神経科学の分野での調査でも、このことを裏づけています。
たとえば、誰かが何かに対して苛立っていて、皆さんが彼らの信じていることに反証を挙げているとき、彼らの脳のMRI画像はどんな反応を示していると思いますか?
実は脳の論理性を司る部位は完全にシャットダウンされているのです。かわりに攻撃性に関わる部位が活性化されているのです。彼らの脳に言わせれば、これは理性的な議論ではなく、戦争なのです。彼らの脳は皆さんが話す内容を処理できず、ただ勝とうとしてきます。そして、皆さんの脳も理性的にコントロールしようとしない限り、同じように反応してしまうのです。
この話を極論のように感じる人はいるかもしれません。ですが、実際にそうなのです。
「いやいや、自分の周りの人は、論理的に話を聞いてくれて理解を示してくれている」と思っている方は注意が必要です。それはあなたが権利者である可能性があるからです。
調査によると、あなたに力があり、相手に力がない場合には、威嚇がとても効果的であるというのです。少なくとも短期的には、もし上司が声を張り上げれば、あなたは引き下がるのではないでしょう。それと同じ状況になっている可能性もあるのです。
もし、その状況が続けばどうなるでしょうか?両者の関係には大きなひずみが生まれ、いつの日か相手は去っていくでしょう。
説明をすることは大切ですし、必要なことです。ただ、相手を納得させようとすることには焦点を置いてはいけません。あくまで、客観的に事実を伝えるように心掛けていきましょう。大切な人があなたの元から離れないように。
読んでいただきありがとうございます。
この記事が気に入っていただけましたら、フォロー宜しくお願いします♪
~1/8192の株式市場予測ブログでは個人の株トレードを含めた内容も公開してますので、ご興味ある方は是非見てみてください~
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?