某ラジオの爆弾の一句
僕は実家がかなり花火会場に近くて、窓を開けていると部屋にいても結構振動が伝わってくるんですよね。あの肋骨に響く低音が好きなんです。うちで飼ってた猫はめちゃくちゃ尻尾膨らませてたけど。
それである年、好きな人を花火大会に誘ったらなんでか二人っきりで行くことになって、僕だけが知っている近所の穴場で二人で花火を見てきたんです。
めちゃくちゃデカい音とめちゃくちゃ可愛い君とで、やたらドキドキしたなーっていう記憶。
だからその時の花火のこと全然覚えてないんですよね。花火を見上げている君を眺めていただけだったんだなあと。
という短歌です。一文字字余り。花火を見る君を詠んだものではなく、そんなにキレイな花火なのに音だけ聴いて目もくれず、ずっと君の横顔に見惚れている僕を詠んだものでした。