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《自己紹介》 こどものアトリエをはじめるにあたって 大切にしていること


 こんにちは。
   こども造形教室「にちようびのアトリエ」を主宰する、野上麻衣といいます。

 都内の幼児教室で、こども造形教室を15年間、受けもってきましたが、2年前にはなれ、細々とですが、こどものアトリエを開催してきました。
 現在は、この春より東京・浅草橋にて定期アトリエを、また、個人宅やイベントスペースで出張アトリエを開催しています。

 この度、アトリエをはじめるにあたり、そこがどんな場なのか、「場所」についての自己紹介文を書いてみることにしました。

 こどもたち・保護者の方々と「場」をつくってきたうえで、いままで大切にしてきたこと、これからも大切にしていきたいこと。自分にとっても、戻る場所を確認できるように。そんな思いもこめて書いています。

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大切にしていること① 
     ―ふたつの手でつくる、 よろこび


 自分の手でなにかをつくるということは、ひとつひとつを自分で選び、決めていくことです。思い描く色、かたち、今はこんな気持ち。好きな色がなければ混ぜてつくり、ひとりでできないときは「どうしたらいいかな?」と友達や大人に尋ねてみる。
 そうやって素材とあそび、人との対話をかさねながら、こどもたちは、自分の手であらわすことのよろこびを実感していきます。

 ふたつのちいさな手が、何かを気にすることなく、のびのびと動くには、安心して自分でいられる場所が大切です。

 今でもときどき思いだす光景があります。
 ある女の子が、いくつもの絵の具を混ぜ合わせ、緑色をつくっていたことがありました。ものしずかに制作に向かう小学生の女の子でした。
 その日、時間をかけてできあがったのは、なんとも晴れやかで、ぽかぽかした5月の散歩道のような緑色。自分からなかなか喋ることのないその子が「この緑は、学校の帰り道に友達とつんだクローバーの緑色なんだ」と、はにかんで教えてくれたその顔は、今まで見たことないぐらい嬉しそうでした。

 その子の感じた色を、素直に、感じたままに。
 だから、アトリエには、ピンク色のきりんも、夜になると動きだす虹色のカメレオンも、空飛ぶおともだちも、ほんとうに「いる」んですね。

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大切にしていること②
    ―それぞれのリズムで、 それぞれのペースで


 アトリエでは、作品やできあがりのかたちが先にあるわけではなく、こどもひとりひとりのリズムが先にあります。
 大人が決めたペースに合わせなくていい、みんなの流れに合わせなくていい。ひとつの作品を一回でつくる子もいれば、一ヶ月かけてじっくりつくる子もいます。
 
 わたしたちの目の前にいるのは、今、動いている、いのちです。
 とくとくと、ちいさな体からあふれでるリズムにどれだけ耳をすますことができるだろうか。なによりも、その子が、いきいきしたリズムを奏でていること。

 それぞれのペースで過ごすことの大切さを、<つくる>という過程を通して、こどもたちや大人たちが実感をしていきます。

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大切にしていること③  ―ともにいる時間の、 たのしみ

 こどもたちにとって、絵は、言葉以上に、自分自身を素直にあらわすものでもあります。
 アトリエでは、こどもたちから出てくるさまざまな表現を、まず、認めあいます。表現といっても、その日に描く絵だけでなく、表情やことば、雰囲気、動作…さまざまなものがあります。

 たとえば。
 学校で嫌なことがあって、ちょっと怒ってる子もいます。
 なんだか上手くいかなくて、泣きたい気分の子も。
 今日はとにかく絵が描きたい!!と意気込んでやってくる子も。

 気持ちがそのまま言葉に出る子も、そうでない子もいますが、いつもと違う場所でみんなでお喋りをしたり、何かをつくっているうちに、気持ちがほぐれてくる。手を動かしながら、「そうなんだぁ〜」なんて聞いてくれる仲間がいるだけで、こどもたちは安心して、自分に素直にいられるようになってきます。
 おたがいを認め合う、というのは、自分にやさしくいられる場をつくることでもあるんですね。

 そんな仲間がいれば、寄り道も、失敗も、みんなで楽しめちゃう。さっきまでなんだかかなしかったのも、忘れちゃう。自分の手でつくるって楽しいね、誰かとつくるのも楽しいね。アトリエは、そんな場所です。

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最後に  
  ―だれもが、 自然なリズムで


 わたしが、これまで出会ったこどもたちやお母さんたちとの対話をとおして教わってきたのは、自分たちのからだのなかにある「自然」のリズムに耳をすませ、大切なものを大切にしながら生きていくという、とってもシンプルなことでした。

 だからこそ、日々のなかでつづけていくのはむずかしく、つい、見失ってしまいがちなもの。だからこそ、子育てをひとりで抱えず、みんなで育てていく。そのお手伝いができたら、と思っています。

 日々のちいさな発見にワクワクして、同時に、ほっとできる“ にちようび “のような時間を。そんな願いをこめて、「 にちようび  のアトリエ」をはじめます。
 どうぞよろしくお願いします。
                                    2021年 4月
                             野上 麻衣

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              ・・・・・

 日 時   毎週 水曜日
 時 間   15時 〜 16時半
 対 象   年長 〜 小学生
 定 員   4名
 月 謝   8,500円 + 材料費1,000円
 場 所   浅草橋駅/秋葉原駅より 徒歩 7分
       (詳細はお問い合わせください)

・はじまったばかりのクラスですので、編成・時間・年齢等はご希望に合わせて調整しております。ご興味ある方は下記までご連絡ください。
・感染症対策をおこなった上で、開催しています。
・出張アトリエも随時、受け付けております。

◎お問い合わせ 
kleegarden(アットマーク)gmail.com

◎講師 プロフィール
都内の児童館や幼児教室にて1歳〜 18 歳のこどもたちと<あそび>と<美術>をつなぐ 教室・イベント・ワークショップなどを開催してきました。こども造形教室講師 を 15 年つとめたあと、2019 年より「にちようびのアトリエ」を主宰。保育士資格 所持。


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