食べてみた
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朝の道草、殆ど何もない、だけど時折発見があり辞められない。
小躍りしてキャー(≧∇≦) キャーと喜んだり、ザワザワとなってスタコラサッサの時もある。
できれば会いたくない・・・グシッ 蛇は思わずフリーズ、足も心もフリーズ、ジッと見つめて、どうしょう~と思いながら固まっている。
誰かが側にいると、蛇蛇~と騒いで恐怖なのか驚きなのかは分からないけど、共有して安心するのが人間の心なのか ? 等と考えてしまう。
ある時、一人で山に踏み込んでキノコ採り、アオダイショウに遭遇した事があった。
太さは直径6センチ程、脱皮したばかりの様だった、頭は草むらの中で見えなかったが長い、良いお天気の秋始め、緑色がキラキラと光り輝いている、この様に美しい緑色は生まれて初めてみた。
それ程美しかった、蛇が苦手な私がジーと見つめ続けて思わず触ってしまった。
アオダイショウは相当驚いたのだろう、ピクんと身体を硬直させて慌てて草むらに消えて行った。
脱皮して身体を乾かしていたのだろう、悪い事をしてしまったと振り返る事頻繁、そして美しい緑色を又、思い出している。
枯草の間からキラリンと黄色い物が見えた、何だろう? 近づいて見ると相当昔の切り株に "きのこ" が出ている、美味しそうな色合い、虫が食べた痕跡があるから猛毒ではないだろう。
検索しても引っかからない、切り株も朽ちてしまい木の判別が付かない、ムキタケの様な表面だが、皮がむけない、ムキタケなら美味しいのにな~とガッカリしながらも、採った。
鼻を付けてクンクン、犬の如しだわ、クンクン、いい香りキノコの香り。
フライパンにごま油だわね ♪♪ フンフン ♪♪ 音程のずれた鼻歌 👀 なんのメロディーなのか分からない、歌の上手い母に良く言われた、味噌にカビが生えて食べれなくなる・・・グシッ、良く思い返すと酷いわ~。
ごま油の良い香りが立ち昇る、良く洗ったキノコを投入、ジャーッと煙がごま油の香りと一緒に私の鼻孔に突撃して来た、美味、美味、これは絶対に美味しい香りだわ。
お皿に盛り付けお醤油を回しかけて、う~ん、素晴らしい香ばしいグンニャリキノコ、食べて食べてと叫んでいる。
ドキドキ、一つ舌の先に付けて様子を伺う、何も起きない、小さいキノコペロリ、ジーと硬直、やっぱりドキドキ、沢山の事を想像目まぐるしく、新聞の小さなローカルニュースに乗るかしら、なんて考えてしまった。
5分経っても私は何事もなく無事に呼吸をしている。
このキノコは食べられるんだわ、結論が出た。
そして、あく抜きをするべきだった、渋柿を一口食べたかの様に口の中の水分がなくなる様な、ザルザルとした感じがお口全体に広がり、食べ尽くす事を断念してしまった。
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