乗り越し 全部賭けたのに
いわんや精算すべき刻の道連れにただひとり。
生活において未来到来の叙情、餞別のぼた餅にめくるめくハイコントラストな浪漫主義を兼ねてより費やしてほしい。先生に言わなくてもいいから。切符制の人生に盛られ、タブーの数々に香る檸檬色の窓ガラスはいつだって虚しい。
世間では本当だが、ここでは嘘になる。
間違いに飾る腑の柔らかさはとてもよく覚えているが、この先はいつだって不安で凍り付く足元に気をつけたい。考えていた液晶のことはやめてあげたい。寂しさは操られている電話に乗ってやってくる。いつでも変わらずにお迎えしてあげよう。玄関は開けておいてお待ちしております、春。
がんじがらめのバネが指を掠めておりまして、今日に限ったことじゃ無くて毎日ここのところ続いている不可解なダンスの拍子に合わせて弾んでおります。手紙は出せずにすみません。赤さは今どうなっているんだろう、よろしく言って欲しいけれど、いきなりは御免であって揺れたりはしないだろう。感受性の甘辛さは試されていて不快になった伝統の賭け事に、これから来る君にだけ教えてあげたい一言に。街は明からない。
駅は閑散としていて可愛い。キャリーバッグの猫撫で声が響いて燻らすノスタルジー。すみません、今日でお別れだと知らず。待ち合わせに遅れた簪の正位置関係、試されている国民的意見、こおろぎの四肢だけが残された密室。電柱広告の電話番号で眠りたいな今夜は。横たわる座席は目を瞑って数える、いち、に。散々だった週末前の花占いが今になって叶った門の前。山羊と登る世のためヒトのため…
相変わらずの写真でなだめる無かった予定通り。左様ならで跨る雪景色の溶けない。無事であればいい。最終列車にこりごりで、海は行かんが性は妨げられる聖典の導きが押し上げる瞬間からずっと一緒。もう無い住所に書いてある。バリアフリーで購入しようか迷子に括った紐の意図。
鑑みる何時、偏りは夢、旋回する明日、天気は晴れ、祝えや温度計。
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