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外出前の準備が苦手なメアお嬢様

【外出前の準備が苦手なメアお嬢様】

「リティロ!リティロ!街へ行くわよ」

唐突にお嬢様に言われた。

「メアお嬢様、慌ててどうしたんです?」

私はお嬢様に落ち着くように促した。


「リティロ、どうしましょう。髪がまとまらないわ」

お嬢様は櫛やアクセサリーを持ち私のところへ来た。

「私がまとめますので、鏡の前に座ってください」

私はお嬢様の持っていた物を預かった。

「リティロよろしく頼んだわよ」

お嬢様は座り鏡越しに目を合わせ頼まれた。

「かしこまりました。可愛くしますね」

私は櫛を手に取り、お嬢様の髪をとかし始めた。


「すごいわ、どんどんまとまってきたわ」

髪のまとまりにお嬢様は感動していた。

「毎度、感動していただきありがとうございます」

私は会釈した。


「今日は街のどこへ行こうか?」

お嬢様はワクワクしながら楽しそうに喋る。

「スイーツ店とアクセサリー店、

 気分はどちらに向いていますか?」

私はすぐ決められるよう二択の質問をした。

「んー、アクセサリー店なんてどう」

お嬢様は考えながら答えた。

「かしこまりました、アクセサリー店ですね」

私は承知したと頷いた。


「でもどんなアクセサリーを探そうかしら?」

お嬢様はドレッサーの引き出しを開けながら考えていた。

「ヘアアクセサリーはどうです。

 髪の後ろに留めるバンスクリップを探しませんか?」

私はお嬢様の後ろ髪を、蝶のクリップで留めながら言った。

「そうね、一周したかしら。探しましょアクセサリー」

お嬢様は決まったという顔をしていた。


「メアお嬢様、お待たせいたしました。

 髪まとめるのを終わりました。

 よろしければ、お立ちください」

私は一歩下がり、お嬢様が立ちやすいようにした。

「ありがとうリティロ、早速行きましょ」

お嬢様は私に手を出す。

「はい、行きましょう」

私はお嬢様の手を取り、反対の手ではカバンを取った。


「リティロに合うアクセサリーも探しましょう」

お嬢様は笑顔で言ってくれた。

「ありがとうございます。

 アクセサリー楽しみにしていますね」

私は落ち着いた声で喜んだ。




【最後に】

『外出前の準備が苦手なメアお嬢様』を読んでいただき、ありがとうございます。

・これからも500~1000文字程度のすぐ読める空想物語を書いています。

『スキ・フォロー』して楽しみにしていただけたら嬉しいです。

・「楽しかった」・「つまらなかった」など、あなたの正直な感想もコメントに書いていただけたら嬉しいです。

・古い空想物語から少しずつ『有料化』していきます。
まだあなたが読んでない空想物語がある場合お早めに読んでください。

あなたの中の一冊になれるよう応援をよろしくお願いします。


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