僕が見える君に会いに来た
【僕が見える君に会いに来た】
「君に会いに来た」
私は本を読む君の頭上から、姿を現した。
「誰…?」
君は、無表情に驚いていた。
「私は悪魔だ。君に力を与えに来た」
目を見つめながら、私の使命を話した。
「僕に力を?」
冷静に、私の言葉を聞いていた。
「そう、私と目が合った綺麗な君に悪魔の力を」
私は、君の頬を撫でた。
「醜いと言われている僕が綺麗?」
低いトーンで話す君の声は震えていた。
「綺麗だよ。僕の目に狂いは無い」
いろんな人を見て飛び回った私の目に自信があった。
「そ、そうなのか…僕には分からないが…」
君は言葉に圧倒されただけだった。
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