首輪に翻弄されるヒリスは僕の愛する人
【首輪に翻弄されるヒリスは僕の愛する人】
「ヒリス、首輪付けさせてよ」
僕は肩ポンポンと叩きおねだりした。
「嫌だよ。ウルに従っているわけじゃないんだし」
ヒリスは書類整理しながら僕をあしらった。
「そっか、残念。せっかく色々持ってきたのに」
僕はテーブルの空いたところに首輪を並べた。
「持ってきすぎだ。一つに決めて持ってこい」
ヒリスは邪魔だと首輪を積み重ね端に追いやる。
「そしたら首輪をつけてくれるのか?」
僕はヒリスの前で首を傾けて聞いた。
「しょうがないからな、付けてやる」
断る理由が無いみたいな表情をしていた。
「じゃあ今ここで、首輪を一つに決めよう!」
名案が思いつき、ルンルンと杖を取り出す。
「今決めなくても良いのではないか?」
ヒリスはどうなんだと不安な目をしていた。
「待てない。早く君が首輪を付けた姿が見たい」
僕は妄想を膨らませながらワクワクしていた。
「か、勝手にしろ」
ヒリスは楽しむ僕の姿に呆れていた。
「どれにしようかな。あっ、この首輪が良いな」
首輪を一つずつ見て、ヒリスに当てながら感覚で決めた。
他の首輪は杖を振って空間の中へ閉まった。
「これはどんな首輪なんだ?」
首輪を手に取りぐるぐると回していた。
「何も種も仕掛けも無い首輪だ」
ヒリスへバレないように杖を振り首輪に魔法をかけとく。
「ウル、本当だな?
毎度何かしらの効果が付与されていて、酷い目にあっているんだが」
警戒するヒリスは、中々付けてくれない。
「試してみて、お願い」
僕はヒリスに涙目で見つめた。
「わかった、そんな目で見てくるな」
涙目に弱いヒリスはちょろかった。
「ありがとう、ふふふ」
僕はニヤッと笑い、首輪にかけた魔法を発動した。
「ウルなぜ笑った。何かしたのか?」
焦ったヒリスは外そうとしていた。
「ヒリスの身体は、僕の宝になったんだ」
僕は首輪に手をかけ言った。
「はい。ウル様、誓いの儀式を」
ヒリスに手の甲へ敬愛のキスをしてもらった。
【最後に】
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