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映画『盗聴者』

 2016年ベルギー・フランス合作の映画。本編はフランス語。

 孤独で真面目で平凡な男性が職を失い、音声の文字起こしと言う地味な仕事に就いた。
しかし、機密機関が盗聴した音声だった為に様々なトラブルに巻き込まれて行く。

 淡々とした演出にモノトーンに近い映像がとても洗練されていて、主人公の悩ましい空気感が伝わってくる。無駄な台詞や効果音とかもなく静かで、とても好みの演出。
 ややシュールな演出も多いので一つ一つの場面を斜めからの視点で観ると楽しめると思う。

 人生には変な所に落とし穴があって、何処までも転落して行く事もある。
 穴から這い出たと思っても、違う穴に移動しただけだった。なんて事もあるだろう。
 あまり救いのない映画だけども、見方によってはある意味コミカルかもしれない。

 シュールで洗練されたヨーロッパ映画を好みの人にはお勧め。非現実的な現実感を楽しめる。

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