2回目のはじめまして
抗うつ剤と衝動性を抑える薬を中止してからというもの、症状が落ち着いて何も思い浮かばなくなった。
いいことなのだろうが、頭の中が少し寂しい。
抗うつ剤のパキシル、衝動性を抑えるインチュニブという薬を主治医の判断でやめた。
パキシルは躁転したから。
インチュニブは幻覚妄想の副作用が出たから。
躁転というのは、抗うつ剤の副作用で時折見られるようで、落ち込みが強い状態から、突然なんでもできるような気がしたり(誇大妄想)、気分が高揚して大金を使ったり、そんな躁状態に転じることだ。
病気の悪化によって生じたと思われていた統合失調症のような幻覚妄想状態は、4月から服用していたインチュニブの副作用だったことも判明した。
身体中を虫が這うような気持ち悪さや、周りの音や声が私を責め立てているような感覚、「もう終わりです」と囁いてくる幻聴などは全て副作用だった。
しかし、躁転や幻覚妄想といった副作用の中でも、なんでもできる気がするだとか、頭の中に次々とアイデアが浮かぶ高揚感だとかは、私の中でそんなに症状という気はしなかった。
むしろ、自分が天才になったような、ありとあらゆる人の中でNo. 1になれたような、そんな快感があった。
それこそがまさに症状なわけだが、これがなくなった今、私に残ったのは「自分はちっぽけな人間である」という現実だけだった。
ちなみに、自己紹介の記事から今までの記事はほとんど全て躁状態の時に書いた記事。
病名にとらわれたくないとか、病名や症状は公表せずに私は私であるとして発信したいとか、そんなことばかり書いてきたが、今の私から見れば、ただ自分が病気であることを認めたくないだけに見えてしまう。
確かにポジティブだったし、言ってることは間違ってないのかもしれないが、ずっとこのスタンスでいるのは疲れてしまうだろう。
別にいいのだ。病気だろうが病気じゃなかろうが、私は私の気持ちを書きたい。
もう言ってしまう。
私の病名は、双極性障害と境界性パーソナリティ障害である。
これからは、適度な距離で病気と向き合いながら、闘病している人の立場にも立ちつつ、私は私として生きていく。書いていく。