【3月の編みlog】一にも二も強度 力こそパワー
はじめに
春の色が濃くなりそうで
一向にならない駆け足の日々が
春先の嵐のように通り去っていくのを
感じます。
3月もお疲れさまでした- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-
お過ごしいかがでしょうか。
私の詮無き近況の雑談ですが、
今年も花粉への全面武装を固め、
要も不要も、急も不急も
全方位出不精を貫いた結果、
症状は軽いものだと高をくくり
謎に意気揚々としていましたが、
結局鼻呼吸がロクにできていないがために
歯の定期検診でさまざまな
液体を飲みまくってしまう
事態に出くわしています。
爺杉級の古木を見に行ったりするくらいには
杉の木が好きなのですが……
これはいかに。
閑話休題、今月の編み物時間は
当社比充実していました。
ではさっそく振り返って行くとしましょう。
◈これまでの編みlog◈
◈先月号◈
※2月はお休みいただきました
◈直近の番外編◈
◈直近の自由研究◈
ここで一曲、なんて事態に備えて
急にこみ上げるものがあり、
エア熱唱したくなった時や、
出先でしれっと取り出して
インタビュー風コントを
かましたくなった時に
マイマイクがあると便利ですよね。
というわけで
スタンドとセットで編みました。
いつもの伝わらない
自己満足こだわりポイントを
ご説明していきます。
まず、マイク部の網構造の特有の雰囲気を
出すため、玉編みより体積が小さくまとまる
馴染みの良い隔目細スパイク編みを採用し、
ぷっくり柔らかでさりげない立体感を
うまく叶えられています。
誰得というところではありますが。
次に、ネックになりやすい自立問題の
取り組みですが、
今回も完璧にはいきませんでしたが、
ギリギリ安定をなんとか狙えています。
スタンド台座にグルーガンで接着した
4枚ほどの段ボール紙を入れてあります。
グルーが冷めて固まると、
硬さと重さが微アップします。
棒状のスタンド部分には割り箸を詰め、
外部に余ったキーホルダーの金属パーツを
くくりつけ、角度との相乗効果という名の
お祈り&ごり押しで
マイク本体収納状態での直立を
ギリ達成させました。
芸はないのですが、
スタンドへのマイク収納は
マジックテープです。
取る度に、ペrrrrっリィとします()
最後にどうでもいい余談ですが、
今回はアイコン的かわいさを求めて、
定番のSM58のイメージで
ダイナミックマイクのを編みましたが、
私はコンデンサーマイク派です。
マイクスタンドは過去に
いろいろ試しましたが、
結局環境への柔軟性の高い
卓上タイプで落ち着いています。
はじめてダイナミックマイク
持ったときに、
ぐわっと重いのと、
持ち手の太さが意外と手に余って
握り慣れるまで体力と集中力を削られることが
記憶に残っています。
とはいえ、
マイクを握る動きは身体性なわけですから、
スポーツルーティンに似て、
手にマイク持つことでしか機能しない
声の調子や情緒の調節は
多少存在します。
マイクを持つ癖は本当に十人十色で、
カラオケやライブなどに行くと
ついつい観察していたものです。
懐かしのティッシュボックスカバー
昭和の居間に馴染んで一つになることを
コンセプトに編んだ
ティッシュボックスカバーです。
昔ながらの昭和風の台所に立つ
お母さんの割烹着の後ろ姿や、
ちゃぶ台に置かれた読みかけの地元新聞、
壁掛け日めくり万年歴などと
同じ絵に登場しても違和感がないはずです。
というか想像以上にそれっぽくなりました。
アイロンの温度調節失敗で
上面のグラニースクエアが
ぺしゃっとしていて悲しいのですが、
はじめてのモチーフつなぎにしては
目数計算などはうまくいき、
サイズ感ぴったりにできたのが救いでした。
底面の止める紐的な存在は
編み帯とマジックテープで作りました。
見た目はボタンですが
ペrrrrっリぃといきます。
ほっこりふんわりリストウォーマー
気分転換に棒針プロジェクト。
棒針を手に取ったのは
1月に完成した初スヌード以来です。
表編みと裏編みだけでつくる模様を選び、
ダイソー人気定番のメランジトリコの新色を
配色しました。
メランジトリコを使うと
やっぱり伸縮性に富んだ
ふわふわな編み地ができます。
何を作っても後悔しない
安定感がありました。
棒針で編むと柔らかい肌触りが
一層実感できて満たされます。
左右で色反転は趣味です- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-
小指側手首の骨の出っ張り部分に
ワンポイントとして
玉編みのミニフラワーを
あしらいました。
こういうちょっとしたときの
残り糸消費にもできる
ワンポイントの
レパートリーを増やしていきたいですね。
今日は何をコトコト煮込みましょうか
できる限りすべての料理をワンパンで
済ませるずぼら星人の私ですが、
グツグツコトコトの煮込み気分が上がる
片手鍋を作ろうと思い至ったのであります。
せっかくなので
レトロ北欧風のホーロー鍋の
イメージでデザインを固め、
リアルサイズに近い寸法で
行きました。
初期は白地の青柄が
それっぽくていいなと思ったのですが、
残り毛糸の都合で
なんちゃってクリスマスカラーに
なったのであります。
これはこれで素敵ですが。
編み込みパターンの大分雰囲気で
何種類かドットを打って決めました。
柄の中身というより、
目数計算の帳尻合わせが肝です。
本体各部が
6目スタートの輪で編んでいるので、
増し目減らし目などして
一段の目数が変化していく中で、
パターンを成立させる必要がありますので、
それを考えあぐねました。
今回で当たり前のことに改めて気づいて
学んだのですが、
編み込みパターンの形状が細かいほど、
所要段数と目数が増えるので、
作るものの仕上がりサイズ、
毛糸の太さ、
かかる段数、段ごとの目数調整など
すべて総合的に考慮しないといけません。
平面ではなく立体物の場合、
さらに各方面の制約が増えるので、
あれですね……
なかなか燃えてきますね(`・-・´)9
ここからタイトル回収ですが、
サイズ、パターン、各部構造が
なんとなく見えてきた
次に挑む課題が、
一にも二にも、猫も杓子も
兎にも角にも
強度です。パワーです。力です。
力を求める筋肉プレイは
得意ではないのですが、
(しかし頭脳プレイもダメです)
一通り当時思いつく限りの手を
講じてみました。
まずは全体強度の向上です。
種類によって基本強度の違いはあれど
毛糸は柔らかい素材であるため、
ある程度腰のあるコットン入りウールの
2本取りで硬さをある程度
底上げしておきます。
次に、
鍋と蓋のの段ボール紙入り二重底も
前提になってきます。
鍋側面の高さも
何もしないとへたってくるので
内部側面も二重構造にした上、
間に細く切った段ボール紙を接着して
強化を図ります。
斜めに拡張する鍋の口にも
へたる問題対策が必要です。
内側面を口の高さまで編んだ時、
口部分の面積がより広がっているので
波打っています。
しかし口部分は
床に対し垂直ではないため、
間に厚紙などを入れると
重さで反ってへたってくるので
2本取りの毛糸の強度が
足りていることもあり、
口部分は間強化なしで
対策します。
そのため、
内側面を続けて口へ編んでいきますが、
段数少なめに終わらせておきます。
すると外口を内口が中に引っ張る形で
ビシッと立ってきます。
襟を立てるイメージです。
本体はこんな感じでした。
他パーツも要強化です。
鍋蓋のつまみは
綿だけで形状が維持されていましたが、
念のため中身にトゲを削り取った
爪楊枝を数本束ねて軸として実装しました。
鍋の取っ手は長いので
本体への固定がかなりの問題です。
結果的に滅茶苦茶な
バーバリアン的荒療治になりました。
ありのままにいうと下記の処置です。
取っ手の真ん中に割り箸の束を入れ、
割り箸の先端に、爪楊枝束を
挟まれるようにし、
爪楊枝束を鍋本体二重側面を
目打ちで貫いたところを
通し、爪楊枝先端の尖った部分を
削り取り、鍋の内側面に往復編み数段の
目隠しパッチを当てて完了です。
(´ω`;)ウツクシクナーイ
その結果鍋の取っ手は
鍋側面の中心に差し込まれる形で
宙に浮いてくれるようになりました。
取っ手を実際握って
床なしの場所で
鍋を手に持つことも
なんとかできますが、
1.数秒であまりの危うさに、心をぺしゃりと
押しつぶされる結果になります。゚(゚´Д`゚)゚。
使用感(?)イメージ動画↓
強化の旅は終わらないのです。
勇者はこれからも
何度だって立ち上がりますぞ(`・-・´)9
剥ける蜜柑
剥ける果物は
あみぐるみ人気アイディアに
常に常連するものですが、
今回はその中の剥ける蜜柑を
自分流のやり方を考えて作りました。
毛糸との好相性もあり、
仕上がり完成度が
想像を超えて良い感じです。
編み方も極限にシンプルにした
素直な作りでうまく行きましたので、
再現性よしです。
後日文字式の簡易編みレシピを
別途まとめたいと思っていますので、
よろしければその際にどうぞ。
各部構造を実現する
編み方はすべて基本なもので
叶えられるところが理想的で、
簡単に作れてコスト何倍以上の
楽しさが得られる優れものです。
簡単な構造分析を載せておきます。
細かいディテールの工夫はまた改めて
後日レシピをまとめる際に
まとめておきます。
丸っこいオレンジが視野に飛び込むと
気持ちがぱあっと明るくなって
嬉しいですね。
剥いて中身を出す
過程がほぼほぼ再現できるのも
ワクワクポイントです。
どうでもいいのですが、
無心に編んでいる最中にふと
「傷口に塩を塗る」に
該当する英語表現として
「柑橘汁を指の切り傷に垂らす
(add citrus to a finger cut)」を
思い出しました。
う゛う゛痛そう(´・ω・`)……
幸せと元気のイメージの
柑橘類でよくこんな
めっちゃ実感できる
マイナスな例えを思いついたな
最初の人天才かよ……
と改めて思ったのでした。
しかしあみぐるみの蜜柑は
汁が出ないから
いくら剥いても安心ですね!(謎
おわりに
三月の編みログは以上でした。
駆け足の紹介になりましたが、
いかがでしたでしょうか。
最後に
最近作業中のお供に見始めてハマった
ドラマをおすすめしておきます。
『キャッスル/ミステリー作家のNY事件簿』
です。
ミステリー、小説家、刑事もの、
NYの街、敏腕美人警官と
遊び人系才能人の凸凹コンビ……
と、『メンタリスト』を少しだけ
彷彿させるものの、既視感はまったくない
人気の王道要素満載で
予想を裏切らない安定の
ハイクオリティです。
人気シリーズのためか、
観られるサブスクサービスが多くて
嬉しいですね。
それではまた
来月にお会いしましょう。