正しい綴りは捨てなさい:英語弱者が気づいたこと 2
英語の才能のない英語弱者による英語学習法です。
今回は思いきった提言をします。
正しい綴り(正確な表記)はひとまず捨てたほうがいいのでは、というのがそれです。
(受験生にはこのやり方はお薦めしません)
もちろん基本的な単語については正確に覚えたほうがいいと思います。が、英文全般にわたって「正しい綴り」に過度にこだわるのは英語弱者には害が大きいと思います。
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英語というのは「綴り(表記)」と「読み(発音)」が乖離した言語です。
colleague【kάliːg】
peasants【péznt】
certain【sə'ːrtn】
これ、綴りだけ見て正しく読めますか?
certainなんかローマ字読みしてしまったらサータインになってしまいます。
私は学生時代、英単語を暗記する時に、このようにローマ字読みに頼ってしまいました。
そんな人が「sə'ːrtn」という発音を聞いても、とっさにcertainとは分からずに混乱してしまいます。
そう。英語の綴りを正確に覚えてしまうことによって、間違ったローマ字読みが一緒に頭に入ってしまい、聞き取りの際に脳が混乱してしまうわけです。
これを避けるための最良の方法が、単語の綴りは無理に覚えないことなのです。
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羽化できなかったセミのように、英語弱者が志なかばで挫折してしまうのは、日本人が英語を学ぶ上で最も大事なことに気づいていないからです。
最も大事なこと。それは、英語は日本語ではないということです。
「当たり前じゃないか」という人がいるかもしれません。
でも、そんな人も日本語の学習方法を英語に持ち込んではいませんか。
脳を混乱させるだけの英単語の丸暗記をひたすらやっているのではありませんか。
日本語学習なら丸暗記大いに結構です。
なぜなら漢字は視覚情報そのものですから、その形を脳に焼き付けなければなりません。
この過程を経て初めて、「キシャのキシャがキシャでキシャした」という文章を聞いた時に、「貴社」「記者」「汽車」「帰社」という視覚を伴った単語を脳内に瞬時に浮かび上がらせて、無意識のうちに選択する作業ができるわけですから。
あるいは、「ジャガイモのメがでた」という場合でも「目」ではなくて「芽」を瞬時に視覚イメージとして呼び出すことによって、文意が理解できるのです。
すなわち、耳で聴く聴覚情報と脳内に蓄積された漢字という視覚情報が対になっているのが日本語なのです。
ところが英語は違います。
英語には漢字という便利な視覚的道具はありません。
微妙に発音の違う単語をあくまでも耳で聞き分けなければならないのです。
すなわち英単語というものは聴覚情報そのものなのです。
だから、脳内に刻み込んで蓄積すべきは、その英語が読まれる時の音声なのです。
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そんなわけですから、英単語の綴りを一字一句間違えないように覚えるなんてことは止めたほうがいいです。
英語弱者の貧困な頭脳でそれをやってしまうと、余裕がなくなってしまうのです。
もちろん、「私は読み書きさえできればいい」という人は別です。
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正しい綴りを覚えられなかった人には、このようなサイトをお薦めします。
カタカナを英語に変換
https://www.sljfaq.org/cgi/k2e_ja.cgi