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スマートドラッグ中毒者の末路

自分の性格に悩むことはないだろうか?

もっと積極的な性格だったら・・・
明るく人から好かれる性格になりたい・・・

自分も昔はそう悩んでいた。
が、いまはもうそういった悩みから解放されている。

変な自己啓発にハマったわけではない。
それはこのクスリだ。
クスリ。といっても変な薬じゃない。
中毒性もない。安全性も国が担保している。

性格というとあやふやだがいってみれば脳。
そして脳の活動は化学物質だ。
ドーパミンやアドレナリンなんて言葉は知っているだろう。

そして、性格は生まれついての脳の化学物質の偏りが関係していた。
つまり、明るい人は生まれながらに明るくなる性格気質を持っていて、暗いヤツは生まれながらに暗くなる気質を持っているのだ。

性格に善し悪しはない。という身も蓋もない話はここではなしだ。
現実世界では好かれる性格、嫌われる性格というのがどうしたってある。

現実世界と自分の性格に折り合いがつかない人向けのクスリが、コレだ。

これを飲めば、人前にでもひるまず、積極的に話しかけることができるようになる。
営業の仕事で、人と話すのが苦手という人だって、やる気がみなぎるクスリを飲めば、苦手と感じずに仕事に取り組めるってわけだ。

しかし、TPOに応じて、必要な気質や性格も変わる。
恋人には優しく、友人とは明るく、仕事では積極的に…
面倒なことに、そんな場面場面で求められる要素が異なる。

だから俺は、仕事用の性格。友人と会う用の性格。恋人と会う用の性格。様々な状況に合わせて飲むクスリを決めて、変えていった。

そうすれば万事、うまくいく。

と思ったら、そう簡単にうまくはいかなかった。
細かい状況に合わせてベストな性格のクスリを飲むのは案外、手間だったんだ。
ある時は勝気な性格の薬を恋人の前で飲んで、ケンカになったこともあったし、仕事で失敗してしまうこともあった。

で、俺は気づいたんだ。
別に合わせる必要さえない。
自分が苦しまなければいいだけなんだ。
どんな時でも幸福を感じられれば問題ない。

何にも苦しまない性格になれば、今度こそ万事解決だ。

お前もこれを飲むといい。
何もいらない。
ただ、いるだけで幸せに包まれる。

こうしていま、ボロボロになって死ぬ間際さえも、俺は幸福に感じられるぞ。


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