好き好き大好き超愛されてる / ラブコメな日常
「まいったな⋯⋯」
この前まで平凡な日常を過ごしていたのに、なぜか急に俺の生活圏内に女子率が高くなった。
どこのラノベやラブコメ漫画だと、というような状況だ。
幼馴染のA。親に言われたとかで俺の面倒を甲斐甲斐しく見てくる。
別クラスの風紀委員B。教室が別なのになぜかやたらと絡んでくる。
上級生のC。
新任教師のD⋯⋯
なぜかやたらと好意的に接してこられて⋯いや、俺の勘違いや妄想かもしれないが⋯とはいってもなんでこんな事になったのか。
俺は正直、女性が苦手だ。
過去に色々あって女性というものが苦手になってしまっている。
だからこの手の話は困る。
モテても全然うれしくない。
くそ! 俺の人生はどうなっちまうんだよ。
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「ねぇAさん、〇〇くんのことなんだけど」
「あ。Bさん。え、彼、なにかしましたが?」
「いや、なんか休み時間とか独り言とか多くて、クラスのみんなから相談されて。私、1年の風紀委員の代表だから」
「あー⋯彼、昔から陰キャというか、なんか一人で本読んだりブツブツいってるんですよ」
「彼とは親しいの?」
「いやーなんか小学校が一緒だったからちょこちょこ話しかけられるんですよね。でも親しくはないです。なんか周りに溶け込めなくて、周囲がなんとかしろと言われて、仕方なくって感じです⋯」
「うーん、実害がないならべつにいいし、いじめとかになってないならいいけど。ほら、先生や生徒会のD先輩も学校からなんかいわれてたらしくて、ほらイジメとか学校の問題に最近敏感だからさ・・・」
「あー、べつにイジメとかはないと思いますよ。正直キモいですけど笑」
「(笑)」
「自意識過剰なだけなんで、そういうのは大丈夫だと思いますよ。苛つく人はいるかもですけど」
「そう、なら別に大丈夫そうね。先生やD先輩にもそう伝えておくわ」