「AI失業パニック~10年後になくなる仕事たち」
事務職「我々の仕事はなくなりません。なぜなら細かな特別対応をAIがこなせるはずがないのですから」
しかし、その後、事務作業のほとんどはAIにとって変わられた。
定型フォーマット以外の事務仕事さえ、学習型AIは即座にカバーした。
営業マン「我々の仕事はなくなりませんよ! 営業は人間力!逆にAIができない仕事こそ、営業といえるでしょう!」
しかし、その後、営業マンの出る幕は商談からなくなった。
その人にとって最も大切なことをAIは人間よりも粘り強く、ヒヤリングし、的確なアドバイスをし、人から好かれたのだ。
マネージャー職「私の仕事はなくなりません。人がいっさいいなくなることはありませんからね。どうしたってそれを見る人が必要なのですから」
しかし、その後、管理業務はすべてAIによって圧縮された。
一切の管理はAIで事足り、感情の左右されず、さらにメルタルケアまでお手のものだった。
芸能人「いやはや、会社づとめは世知辛いですね。人間力だけが試される芸能界はそういうこととは無縁ですから」
しかしその後、人間を使う映像関係の仕事はCGの発展で激減した。
企画者「いやいや、最近は人減らしがすごいですね。しかし、我々のような0から1を生む人以外は無用というのが正直なところですね」
しかしその後、既存コンテンツからの新企画創出、効果検証の自動化までをAIが担うようになったのだった。
創造性さえ、ほとんどの人はAIに及ばなくなった。
社長「いやはや、もはや社員のほとんどがいらなくなってしまった。人員削減をせざる得ないな」
しかしその後、株主総会で経営判断をAIに任せることが議決されたのだった。
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経験は陳腐化し、手に付けた職も剥がれ落ちた。
わずかに生まれる人間が行う労働もすぐに「学習データ」とされ、人間がお行う必要がなくなってしまう。
街には失業者があふれた。
そして、残ったのは
年金暮らし「最近の若いもんはなっとらんな! 怠けずに働きなさい!」