サスティナブル至上主義 / 最先端技術とエコロジーマジック
「プラスチックはいかん! プラスチックはいかん!!」
「そんなにプラスチックはいかんとですか?」
「うむ、そのとおりだ。これからは脱プラスチックだ」
「うーむ、困ったな」
「どうしました?」
「社長がプラスチックを使わないエコロジーな素材を使えというんだよ」
「それは困りましたね。なんとかならないんですか?」
「とりあえずプラスチックを使わない、エコな素材を売り出したいらしい」
「なるほど」
・・・・
・・
・
「というわけで、脱プラスチックの新素材を開発しました」
「おお、これは?」
「はい、こちらは木材を原料とした新素材です」
「ほうほう、そういうものを待っていたんだよ」
「こちらは木材をメインに使ってますが、ほぼほぼプラスチックと同等の性能を備えています」
「なに!? そうなのか?!」
「はい。こういうものはだいたいがプラから性能が劣化するものですが、こちらはそういったものはほぼほぼ皆無です」
「それはすごい! コストは大丈夫なのか!?」
「それがコストも大丈夫です」
「おお、だったら素晴らしい!」
「はい。しかし、問題点があります」
「なに!? 脱プラで性能も問題ないのに一体なにが!?」
「それが・・・」
「それは・・?」
「めちゃくちゃ環境に悪いんですよ」
「なんと! めちゃくちゃに!?」
「はい。プラなんて比じゃないですよ! 原材料は木材ですけど」
「そうか!」
「どうしましょうか、これ。これはさすがにーー」
「いや」
社長は社員の言葉を遮った。
「プラスチックじゃないなら問題ないよ」