最初で最後の小学一年生
息子の、人生たった一度の「小学一年生」が終わる。
一年前には、こんな大きなランドセルを背負って学校を行き帰りするなんて無理じゃない?と思っていたけれど、何のことはない。教科書やタブレットでぎゅうぎゅう詰めになったこの重い荷物を「修行だ!」と勇ましく担いで出かける姿に、何度も笑わせてもらった。
学校、どこにあるかわかんない。なんて言っていたのも嘘みたい。今ではお友達とおしゃべり(たぶん寄り道も)しながら堂々と帰ってくる。
夢みたいだな、と思う。
あまりに当たり前の日常だけれど、それと同時に、夢みたいでもある。
たった一年で、彼は立派な小学生になった。
二年生になれば、初心者マーク代わりだった黄色いランドセルカバーも外すことが許される。押しも押されもせぬ小学生だ。
一年生は、どうだった?二年生になるのは、どんな気持ち?
「一年生は楽しかったよ。学校、行きたくないなーってときもあったけどね。
二年生になっても変わらないよ。ぼくはずっと、ぼくのまんまだよ」
そうだよね。いいね、とても素敵だね。
何年生になっても、何年生でもなくなっても、息子が息子のまんまでいられるといいなと思う。
そんな夢みたいな未来が、また、当たり前の日常になるといいな。
最初で最後の小学一年生、お疲れさま。