オフライン飲み会のお誘い
オフライン飲み会のお誘いがきた。
つまり、オンラインじゃなくて、もう普通に飲みに行こうよ~ってやつ。それもサシ飲みとかじゃなくて、いわゆる飲み会。ドンチャンドンチャンのやつ。
早くね?パリピ?
「早くない?こわくないの?」
「こわくないよ?」
え、無敵?上上下下左右左右BA、入力した?
そうなんだって思った。
わたしはまだだれかとランチするのもこわいけど。まったくこの「こわさ」を感じない人もいるんだ。どちらが正しいとかじゃなくて、価値観の違いってやつだ。こいつとバンド組んでたら確実に解散事案だわ。
正しく恐れる、って何なんだろう。
いわゆる「新しい生活様式」をちゃんと身につければ、こわい気持ちなんて逃げていってしまうのだろうか。そういう風にして、だれもが早く経済活動に参加できるようにならなければ、大好きだったあのお店もなくなってしまうかも知れない。
わたしってもしかして自粛厨ってやつ?もしかしなくても。
自分の健康のことばかり心配して、社会参加できてない感じ?
いやいやいやいや!
こわいもんは、こわい。だれに何と言われようと。だれにも何にも言われてないけど。ただの被害妄想だけど。何なら自意識過剰だけど。
わたしにはまだその「正しい恐れ方」がよくわからない。
厚労省のHPも見たけどさ。新しい生活様式の実践例、とかいうやつ何度も読んだけどさ。もう絶対社会生活やめるのがいちばんの安全策じゃねーかとしか思えない。
どこにも行けない、だれにも会えない。
こんなままでいいはずないけど。わたしはまだ巣穴の中から世界の様子を探ってたいよ。いきなりプレイヤーになって、ガンガン動き回る勇気はない。わたしはそれほど臆病だし、チンアナゴとあだ名されても本望だ。
オフライン飲み会は、丁重にお断りした。
そんなに丁重でもないけど。しつこく「まだ早くない?」ばっかりくり返したけど。このサビ、リフレイン多くない?もはや洗脳だよね?くらいくり返したけど。
相手はわたしの気持ちは理解してくれたけど、その感覚まではわからないようだった。
そんなもんだろうな。
これからもいろんな考え方と向き合っていかなきゃいけないんだろう。億劫だけど。社会で生きていくって、そういうことだ。
社会って、めんどくさくて、いとおしい。
チンアナゴは、そんなことを思った。