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# お金を稼ぐのは悪!?

お金の話を続けていますが、「地域おこし協力隊」の活動中に感じた、「お金」にまつわること、そもそもの「お金」の捉え方、考え方についてお話したいと思います。

あくまで私の場合ですので、私がそう思った、納得した、腑に落ちた、ということの紹介です。これを読んでいる皆様も、ご自身の場合、環境、状況、立場、考え方、それぞれ違うと思います。「地域おこし協力隊」の数だけ、考え方捉え方はあります。

さて、「地域おこし協力隊」に着任して、
最初に胸がざわざわしたお金にまつわること。
それは、「(地域振興で)お金を稼ぐのは良くない」的な雰囲気でした。

ここでは、イベント会社や地域をプロデュースする団体等(いわゆるプロ?)が行う、利益も求め、かつ地域も盛り上がることではなく、地域の人達(いわゆる素人?ボランティア)が地域のためにするレベルのことを対象としています。

メインミッションだった「コミュニティスペースが併設されたカフェ」の運営支援をしていたときのことです。当初、そのカフェの運営団体のリーダーはほぼ毎日カフェへ来ていました。しかし、ほかの地域の人が気軽に来ることはほとんどありませんでした。その運営団体の他のメンバー2,3人や、その人達と関りがある、いつも同じ限られた人達しか来ていませんでした。

これを、どう地域の人が来て、どう賑わうようにするか、が私のミッションだとは思っていましたが、そんな私の取り組み以前の事情が存在していました。

他の地域の一部の人は、そもそも「地域おこし協力隊」がそのカフェの運営支援をすることに納得していなかったのです。「地域おこし協力隊」を使って、「地域のため」としつつも「お金を稼ごうとしている」と見られていたのです。

面と向かって私に言われたのではありません。カフェの運営団体のリーダーと色々な話をしている中で、そのカフェの地域での見られ方などが分かってきたのです。その運営団体は10年ほど地域振興の取り組みをしており、カフェをするようになったのは、ここ数年くらいのことです。リーダーの方も色々な活動をする中で、そういった地域からの視線を分かっており、実際地域の人から色々と「意見」を言われたこともあるようでした。

私の知らない10年の歴史があり、さらにカフェができた経緯や地域の人との関わり方など、私が知る由もない悲喜こもごもがあったのです。

もちろん、途中参加の「地域おこし協力隊」が地域の全てを知ることは不可能ですから、そこがポイントではありません。

今回のポイントは、地域の人達が地域のためにすることで、
「無償のボランティアでやっている地域振興」が良くて、
「お金を稼ごうとしている地域振興」は良くない、みたいな雰囲気があった
ということです。

最初のうちは、このあたりに胸がもやもや、ざわざわしました。無償のボランティアが素晴らしく、お金を稼ぐ地域振興は悪、とは思いませんが、自分の中でうまく整理、言語化できずにいました。

無償のボランティアで地域のために取り組んでいる方々は、民生委員や福祉委員の方、食生活改善推進員の方達などでした。もちろん、そのような立場で動きますから、自治体(国)から補助金がいくらかはありますし、少しお給料的な報酬をもらっている立場の人もいます。しかし、何か行事をする際の準備や当日の対応、片付け、その他打合せ、会計、報告などなど、多くの時間を取られます。いくらかお金をもらっているとはいえ、使っている時間に見合った額ではありません。それで、「自分達はお金のためにやっているのではない、地域のためにやっている」と、自負を持っている方がいます。

ということで、私のメインミッションであった「コミュニティスペースが併設されたカフェ」は、形態は「カフェ」「飲食店」ですから、「お金儲けをしている」と見られ、さらに「地域おこし協力隊」までも入って!と見られていたのでした。

では、カフェの運営団体の方達がカフェで私腹を肥やしているかというと、全くそうではありません。維持費もかつかつな状態でした。こちらも地域振興のための団体ですから、いくらか地域から補助金が出ます(カフェに対してではなく地域振興の行事などに対して)。しかし、リーダーの方達の人件費などは到底なく、こちらも何か行事をする際の準備や当日の対応、後片付けなどなどは完全無償ボランティアです。かろうじて、カフェの料理を作ってくれている地域の方には、交通費+αくらいの日給が出せていた状態でした。

運営団体の方達の目的は、地域が賑わうために、せめて自分たちの活動が続けられる活動費とカフェの維持費くらいを自分たちで賄おう、補助金に頼らず自立できるようにしようということでした。ですが、そんな気持ちはうまく地域全体へは伝わらず、結局「お金を稼ごうとしている」との見方をされていました。

そう、どちらの活動も「地域のため」であり、どちらもそれで「儲けている」わけではないのですが、「お金を稼ぐのが良い」「お金を稼ぐのは悪い」の二極の視点で対立的になってしまっていたのです。私もここがスッキリせず、モチベーションが上がりませんでした。

そんな中、以前より「地域おこし協力隊」の活動について相談していた協力隊OBOGの人からアドバイスをもらい、私的にスッキリしました。

それは、「お金を稼ぐのが良い」「お金を稼ぐのは悪い」ではなく、
「何のためにお金を稼ぐのか」「稼いだお金をどう使うか」「そのお金の役目・役割は何なのか」の視点で考えることでした。

言われたら、そりゃそーだろうね、ですが笑
渦中にいると、つい視野が狭くなり、こっちの言い分も分かる、あっちの言い分も分かる、皆正しい!けど、かみ合わない!そして思考停止!に陥ってしまっていました。

スッキリした私は、ほうほう、ならば私のやることはコレではないかい?
と次の一歩が見えてきたのです。

結局、その一歩は幻の一歩笑
やりかけてやめました笑笑

地域の人が地域のために動く。お!地域振興の理想か!?
ところが、地域の人同士、これが一番やっかい笑(※個人の感想です)
特にお金が絡むとね。

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