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石田流殺しのxaby角でも飛車を振りたい⑤〜▲3八金型〜

 初手から。
 ▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △8八角成 ▲同銀 △5四角打▲3八金。

基本図は▲3八金まで。

 右矢倉を目指しながら、2七もカバー出来る様に右金を上がる。私が最初に思った事である。評価値は+3。
 まずはいつも通り後手も銀を上がって飛車先を突くパターンから。


 △2二銀 ▲4六歩 △3三銀 ▲4七金 △8四歩▲3六歩 △8五歩 ▲3七金。

途中図①は▲3七金まで。 評価値−200

 ▲3六歩の瞬間、評価値が後手側に振れた。−150。だが、3六金まで到達したので、もう△3五歩は無い。このタイミングで△8六歩が成立しなければ、いよいよ飛車を振ることが出来るであろう。


 8六歩 ▲同歩 △同飛。

途中図②は△8六同飛まで。

 山場①だ。
 ここから▲7四歩、▲7八金、二つのパターンを見てみる。(個人的には▲7九金もアリな気がする)

 まずは▲7四歩から。

途中図②‐1 ▲7四歩まで

 王手飛車がある為、この歩は取ることが出来ない。銀か玉を上がるかして回避するしかない。

 △6二銀 ▲7三歩成 △同銀 ▲7五角打 △8二飛
▲5三角成 △7六角 ▲6八飛 △6二金 ▲8三歩打 △同飛▲8四歩打 △同銀 ▲8六馬 △5四角 ▲7八飛 △7三銀▲8五歩打 △5三歩打。

結果図 △5三歩打まで

 ▲7四歩に対して銀を上がった場合、角打ちの筋が発生する。飛車や角の引き所によって詳細は変わるだろうが、馬を作った後は追いかけっこをして落ち着く形になりそうだ。評価値−150。
 こちらは飛車を振れて駒組みにも行けるので、進行的に不満は無い。歩切れと△3六歩の叩きの行方が気になるが、今後似た様な場面が増えれば追って考察したいと思う。


 途中図②‐1より、
 △4二玉 ▲7三歩成 △同桂 ▲7四歩打 △6五桂
▲8七歩打 △7六飛 ▲6八玉。

結果図 ▲6八玉まで

 評価値−400
 玉が上がり、▲7三歩成を△同桂とした形だ。
 すぐに▲7四歩とするのは微妙。△6五桂に▲8七歩は絶対。銀取りと桂成を同時に防ぐ術が無いため、一つずつ外す必要がある。
 ここから振り飛車にするのはあまりにもバランスが悪いので、振るならもう少し良い形を目指したい。

 ▲7四歩としない場合、ぴよ帝は▲7八金を推奨している。

 途中図②より
 ▲7八金 △8五飛 ▲8七歩打 △7五飛 ▲7七銀 △8五飛▲8六銀 △8二飛 ▲7七金 △4四歩 ▲8八飛。

結果図 ▲8八飛車まで

 角の利きがある為に、金銀で抑えてから飛車を振る。振った後の形も微妙だ。評価値は−400。
 歩を進めると飛車の頭に歩を打たれるので、この形は目指したくはない。
 
 最後に飛車を振ってみる。
 左金が効いているので三間飛車も可能だが、評価値は三間飛車(−400)中飛車(−350)四間飛車(−300)の順で宜しくない。
 飛車を振った後は後手△4二玉が最善。△8七角成▲同銀△同飛車成の時に▲9八角があるからだ。飛車を引けば▲4三角成で桂馬を取り合う事になる。

 次に▲7八金のパターンだが、こちらは金で角の睨みを抑えつつ、銀と角で飛車を抑え込む展開に突入する。完全に居飛車になるので詳細は省く。


 そんな訳で、▲3八金は振り飛車的な展開にし辛い様だ。

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