【原稿用紙1枚分のひとりごと】カラスに夢中

　「カラスが気になるんだよね。っていうかカラスが好きかも」と言うと、8割の人が「え？！なんで？」と怪訝な顔で言うか、如実に「えぇ～っ！」って顔をされて引かれる。今のところ「あ！そうなんだね」と好意的に受け入れて、話を聞いてくれたのは2人だけ。

　カラスにちょっと恩義があって、公園のベンチでお菓子を食べてたところに鳩がしつこく寄って来た。ワタシ、鳩こそ嫌いで。人が何かを食べてると、当然貰えるみたいな感じで寄ってくる性格。見た目も鳴き声も受け付けない。足で追っ払ってたら、どこからともなくカラスがす～っと低空飛行で鳩の頭スレスレに。一瞬ひるんだ鳩も、めげずにまだ寄って来るので足で追っ払ってたら、違う角度からまたカラスがす～っと低空飛行で鳩の頭スレスレに飛んできた。
2度もやられては、さすがに狙われてると思ったのか鳩が退散。
ワタシはホッ。カラスもワタシのお菓子狙いかと思いきや
「自分、通りすがりのものなので」みたいな感じで、去っていった。
カッコ良過ぎだよ、カラス！

　それ以降、カラスが気になって観察したり調べたり、時々手持ちのアーモンドをあげてみたり。もう接すれば接するほど賢さや可愛さに、ハマってしまった。
　カラスって、鳩みたいに人が食べてるところにがっついて寄って来ないし、トンビみたいに力づくて奪う暴挙もしない。ゴミ捨て場を荒らすと、よく文句をいう人がいますが、お忘れですか？地球規模で一番荒らしているのは人間です！！ゴミ捨て場くらいで、文句を言わないで欲しいものだ。
カラスにとってゴミ捨て場はビュッフェ会場のようなもの。
ちなみに人間だって、ビュッフェでは食べ散らかして汚しまくるでしょ。
人を襲うというのも、近くに巣があって卵か子供がいる時。
人間だって産後・育児の時はイライラしているでしょ？不審者が家の近くいたら警戒するでしょ？カラスとて同じ。
　黒いからという理由で、不吉なものの象徴のように言われるし、むしろ人間の方が勝手だと、カラスを好きになってから強く思うようになった。

　今はカラスの言語が気になっている。鳴き声1回は挨拶だとか。確かに朝方、各所のカラスが鳴き声1回を飛ばしているのを見る。5歳児くらいの頭脳があるというカラス、クチコミもあると聞けば大勢での鳴き声も、何を話してるのか気になって仕方がない。ワタシのことも「あの人間、時々アーモンドくれるよ」って噂しててくれないかななど、期待してしまう。