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花火大会にも色々事情があるのね

今夜は近隣の1つ下流の橋の花火大会。

夕方の電車は浴衣姿の若者の姿も多数あって混雑していた。

日本語以外の言語も飛び交っていた。

ここの花火大会は一昔前、花火が綺麗に見えるからと11月頃に開催したことがあった。

確かに気温が低いほうが花火はきれいだし、夕暮れも早いのであまり遅くならずに花火大会が終わってよかった。

ただ飲食物が売れないと商店会からクレームが多数出て、晩秋の花火大会は1回きりだった。

確かに寒いとビールは売れないしさっさと帰宅しちゃうし、商店会としては人混みばかりでメリットはないから仕方ない。

大人の事情だ。

1つ上流の橋でも以前は花火大会が行われていた。

ここは川のどっち側で打ち上げるか、川を挟んだ商店会で揉め、結局花火大会自体が消滅してしまった。

昔の花火は金持ちの旦那衆が"ちょいと花火をあげとくれ"みたいな感じにお金を払って上げる花火を、庶民が見物して喜んだもの。

今の時代そんな景気のいいスポンサーなんか居ない。

観客にお金を落として欲しいから、花火も派手になり、近年は桟敷席料を取ったりして庶民の娯楽から外れつつある。

空気を震わせながら上がる花火。

今夜は音だけで楽しめる。


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