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一流のオーディエンスを目指して~コバケン・ワールド~千住真理子、ベートーベン7~東劇

先週の日曜日、5日は東京芸術劇場でコバケン・ワールド。
日本フィルを小林研一郎さんが指揮し、千住真理子さんがソロをやる。ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲、ブルッフ;ヴァイオリン協奏曲1番。後半はベートーベン;交響曲7番です。


今はこんなにコンサート漬けな私ですが、クラシック好きと言えるほどでもなく、最近コンサートに参入したばかり。しかも、ご予算以内のチケットしか買わないという原則。そんなド素人が、オーディエンスとしては一流になりたいと思いながらコンサートの感想を書いています。

東京芸術劇場コンサートホール入口の
華やかな天井絵


実は今回はアクシデントあり、一曲目は聴けず、2曲目から、、、ざ、残念過ぎます。

でも、ブルッフの交響曲からは聞けました。ああ、良かった。
千住さんのヴァイオリンは前日の神尾さんの攻めてるヴァイオリンとは方向が全く違います。濃厚な蜂蜜の雫がゆっくりと滴るような、甘く、滑らかに、重く。誰にでもわかる、奇をてらう素振りもありませんし、テクニックを見せつけるでもない。素直に質の良い、甘い蜂蜜。コバケンさんは蜂蜜を引き立てるホットケーキかしら?よりそいつつも、やはり誰にでもわかる音楽性。千住さんのアンコールは、アメージンググレース。これまた、ヴァイオリン一本でどこまで連れて行ってくれるのか。表現の一途さは優等生。純粋な人ですね。

ベートーベンの7番は、一言でいうと最高。特に、第二楽章はコバケンさんは意識的にゆっくりのテンポにして、棺を担ぐ葬列が悲しくも重々しく、気持ちを引きずり、引きずり、しかし進んでいくところでぐぐぐと、コバケンワールドに引きずり込まれました。そうなると、舞踊的な三楽章は映像が浮かぶような華やかさ。そして、四楽章の輝かしくも熱狂的なエンディングまで、あれよあれよと、持っていかれます。
特にベートーベンのベートーベンらしさは、力一杯の弦に管楽器とティンパニがぐいぐいと盛り上がり、フィナーレは天上の音楽とまで言えそうです。

フライヤーにはいつも
デカデカと「コバケン・ワールド」と

アンコールは、千住さんにあわせてダニーボーイと、四楽章の最後のところ。この輝くエンディングに再び会場は再び燃え上がり、炎のマエストロ、コバケンさんの名前に恥じない演奏となりました。

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