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【不登校】の理由 ①

愛息子いちが小4の頃それは突然訪れた

田舎の学校は朝近所の子どもたちが集まって集団登校する
高学年のお兄さんが班長となり決まった時間に集まることになっているのだが
いちはその朝いっこうに起きてこない
朝グズグズするのはいつものことだったので
また二度寝しとる〜としつこく起こしにいく


でもどうやら起きてはいる様子
なんで準備しないの⁉︎
みんなもう集まってるよ‼︎
ワタシも段々イライラして口調がキツくなる
みんなを遅刻させるわけにはいかないので
「ごめんね!先に行ってて〜」と班長さんに伝えた

それからも何度も二階の寝室に向かうが
足音を聞いてガバッと布団をかぶるいち
窓から班が出発した様子も見ていたようだ
少しホッとしたような顔をしてこちらの様子を伺っている

ねぇなんで準備しないの⁉︎
いつまでそうやってるつもり⁉︎
ママもお仕事行くからね!
もう知らんで‼︎

そのうちゴソゴソ起きてくるだろう
遅刻しながらも学校へは行くだろう
サボりやがって…!
そんな考えが占めていたワタシは
まさか自分の子どもが不登校になるなんて
これっぽっちも思っていなかった



結局その日はズル休み
グチグチ文句を言いながら明日は行きなよ‼︎と早く休ませた

次の朝
行けない

その次の朝
行けない


さすがに混乱したワタシは
絶対に理由があるはずだと
いちとふたり話すことにした

なんで行けないの
理由を教えて
先生になんか怒られた?
友達になんか嫌なことされた?


いちは
「通学路のあそこにハチの巣があって怖くて行けない」と言った

なーーーーーんだ!
それならそうと早く言えよ〜
ハチの巣が無くなったら行けるんだね!
よし!駆除しようではないか!

だけど
探せど探せどハチの巣など無い
いちにハチの巣は無くなってたと伝え
それでも怖いならその通学路を避けてこっちから行こうと話し
よかったよかったと一件落着…!

が、行けない

すると今度はまた別の理由を言ってくる
それもすぐに対処した
よし!これで大丈夫!

が、行けない


なんで行けないの?

そう聞くといろいろと原因を出してくる
それをひとつひとつ解決していく
原因を取り除けば登校できると思ったから

でも、行けない

また原因を取り除き、取り除き…

でも、やっぱり行けない

なんでなん⁉︎
もう大丈夫って言うたやん
明日から行くって言うたやん

ママのことバカにしてる?


イライラと不安でフル満タンのワタシ
ふと頭によぎった【不登校】の文字

いやいや
いちに限ってそれはないか〜…


いちは明るくて活動的で友達も多い
身体も大きく空手やラグビーをしていた
いじめられるとか意地悪されるとも考えにくかった
学校に確認するも特に思い当たるようなことは無いと言う


不登校……
いや
うちの子に限って……



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