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活字が読めない人に朗報 超便利「リーディングトラッカー」を使ってみた感想

この記事を読んでほしい人:今、本などの活字が読めなくて困っている人。リーディングトラッカーに興味がある人。

この記事の要点:リーディングトラッカーを使えば、本が読めるようになるかもしれない。だから読書の楽しさを、諦める必要はない。

 僕はここ半年ほど、大好きな読書ができなくなった。精神的な不調が原因で、頭がうまく働かないようになったのだ。多分本を読むってすごく能動的な行為で、その分脳の負荷も高いんだと思う。

 本のページを開いても、文字がひっかかる感じがして、一行も読めない。さすがに「まじか、嘘だろ……」と絶望した。

 目が悪くなったわけでもないのに、本が読めなくなることは、想像以上にショックだ。僕は人間としての自信を失った気がした。

 活字には、活字ならではのよさがある。文字を読んで気分が落ち着いたり、目から栄養を補充する感触が忘れられなかった。

 本が読めない状況は、好きな具材がないお弁当箱を食べるような感じだ。もちろん腹はふくれるけど、なんだか物足りなく思う。

 そんな時母の勧めで使いだしたのが、「リーディングトラッカー」だ。これは簡単に言えば、本が読みにくい人のための読書補助具だ。物差し状の形をしていて、文字の上に重ねて使う。

(詳細はこちら。「知って・使って・リーディングトラッカー 野口 武悟」(https://www.kihara-lib.co.jp/wp-content/uploads/2019/11/p08.pdf

 僕はこのトラッカーを、以前、地元の図書館で買っていた。しかし当時はまだ元気だったので、「普通に読んだ方が100倍速い」と、放置していた。

 しかし今回再びリーディングトラッカーを使って本を読むと、

「すらすら読めるじゃん!!!!!!!」

 僕は本当に泣きそうになった。そのくらい最高の経験だった。

 以前はページ全体を漫然と見ていたが、このトラッカーを使うと、今読むべき部分が視覚的、感覚的にくっきりする。このくっきり感、すらすら感を人に伝えるのは難しいが、とにかくとても効果があった。

 目が悪い人がメガネをかけて、「めっちゃ見える!」と驚く感じと似ている。それくらい衝撃的だ。

 これまでは漫然と、目でページ全体を見渡していた。しかしこのトラッカーを使えば、脳や目の意識を、一ヶ所に誘導できるらしい。トラッカーは脳に入る情報を、うまく調節してくれる優れものなのだ。

 さらにこのトラッカーを使い続けることで、嬉しい変化もあった。調子のいい時は、トラッカーなしでも本を読めるようになったのだ。恐らく脳が本を読むことに、少しずつ慣れてきたことが理由かもしれない。

 といってもすぐに疲れるので、またトラッカーを使うことになるのだが……。

 またトラッカーを使ってみて、気になる点もあった。

・トラッカーを使うと、一文一文をくっきり読むことができる。しかし文の流れや、文章をひとまとまりとして視覚的に把握することが、やや難しくなる。

・文庫本を読む場合、文字が小さくなるので、トラッカーの幅とのバランスが悪くなる。また本が綴じられている中央部分にさしかかるにつれ、トラッカーを文字に差し込むことができなくなる。

 できれば文庫本サイズのトラッカーも、発売してほしい。

 色々言ったが、本当に便利なツールだ。今本を読めなくて困っていると言う人に、ぜひおすすめしたい。 

 リーディングトラッカーを使って、もう一度本を読む楽しさを味わおう!

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