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講義日誌(東洋大学)AY2024_Session 1

24年度の講義が始まった。
科目名は「宗教と社会」、今年で4年目になる。

きっかけは東洋大の教授からの依頼だった。
同大で複数科目を担当している中で、一つ手伝って欲しいとの申し出だった。

それがこの「宗教と社会」で、
私が引き継ぐまではイスラム教について詳しく学ぶ科目だった。

しかし私はイスラム教はおろか宗教の専門家ではない。
あくまでビジネスマンであり、宗教学を教えられる人間ではない。

そんな私が語れるのは、ハラール産業であり、そのベースとなるダイバーシティであり、そしてアントレプレナーシップだ。

だから講義では宗教よりもビジネスからの観点について解説することが多い。
そのため、履修する学生に誤解を与えないためにも、シラバスには以下を挙げている。

【本科目の目的】
イスラームに関する基礎的な概念ならびに特徴につ いて理解し、グローバルリーダーシップの基礎を築く。また、日本人の宗教観と違いや共通点についの 基礎的な理解を深める。

【本科目の構成】

第一回ではなく第一項としているのは、前任の教授のしきたりを踏襲している。
本当は「宗教と社会」という科目名もしっくりこないのだが、
諸事情で今年度までは科目名を変更しないこととした。

さて、第一項のnoteとして以下を記録しておく。

【講義のポイント】
①私のキャリア(学生〜就活〜就職〜海外赴任〜転職〜独立〜海外起業〜現在)
②世界に広がるダイバーシティの背景と現状
③ディスカッション

【ディスカッション】
私の講義(90分)では必ずグループディスカッションを入れている。
課題を与えて周囲とディカッションし、「自分であればどうするか」を考えさせるのだ。
正解はない、自分で考える、自分で決める、根拠を述べる、他人に意見する、そしてグループで結論を出させるのである。

様々な食のルールを持つお客様をお迎えする際、何ができるか。何をすれば喜んでいただけるかをディカッションした。

彼らにとっては、日常的にはまだ経験していないが、今後は大いにあり得る場面での課題である。
「え?マジ?どうしよ」という表情から始まり、徐々にグループの中で意見が飛び交う。それを私は歩きながら観察して、20分ほど経過してからグループ毎に発表してもらった。

【講義後の所感】
自己紹介時、私はどんな学生へも「私は先生ではない」と話す。
理由は「我以外皆師也」であることを説明する。

これは豊臣秀吉や宮本武蔵が語ったとされる言葉で(諸説あり)、
どんな身分の者からでも学ぶことはある、というものだ。

「私も皆さんから学ばせてもらうのでよろしく」と伝える。
従って学生は私を先生ではなく「ヨコさん」と呼ぶ。

BBT大学でもそうしていたが、東洋大でもそうしている。

それは結果的に初対面の学生にとっては、心理的ハードルを下がることにも繋がっているようだ。
講義が終わって後片付けしている私に、数名の学生が話しかけてきた。
それぞれが持つ課題や悩みについて、私へアドバイスを求めてきたのである。

私は今日も彼らから学ぶことがあった。
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