1日3分で会計が少しわかるまとめ 6
前回は複式簿記の概念についてみた。
今回はT勘定の基本的な読み方書き方についてみていく。
T勘定とは前回も見たように以下のようなものを指す。
簿記においては、T勘定の右側の記載を「貸方」と言い、左側を「借方」という。すなわち、1万円の現金の増加は、上図の左側(借方)に1万と記入し、反対に1万円の現金の減少は右側(貸方)に1万と記入する、ということである。
これを各種の資産又は負債についてのT勘定についても記入していくと、例えば下図のようになる。
この例からは、いくつかのことが分かる。第一に、複式簿記は二つのT勘定の記入から成るということである。5/14の記載を見ていただこう。二か所にあるのが発見できるだろうか。現金の貸方と備品の借方である。すなわち、この取引は「現金が2000減少し、備品が2000増加した取引」だということが分かる。第二に、資産の取得を記録するにあたっては、その資産の取得に要した費用をもってその資産の価値とするのが会計の慣行であるということである。備品の価値は対価として支払った2000ということになる。たとえそれを直ちに売った場合に1500の価値しかないとしても。
今回はここまで。貸借対照表は資産、負債、株主資本から成っていたが、今回の内容は実は資産についてのものである(ただし、その考え方はほとんど変わらない)。次回は「負債」および「株主資本」についてみていく。
資産=負債+株主資本という等式をもう一度思い出しておいていただきたい。
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