本を作る人の「つよつよBOOK」ブレスレット
わたしは普段アクセサリーにはあまり気持ちを割かない。色々理由はあるがおもに手入れや付けたり外したりという行動を億劫とかんじるからだ。(腕時計で十分という気持ちもある)
であるので、イベントで自分が身につけるものを購入したことはなかった。
けれど先日お客として遊びに行った【 岐阜駅本の市】で出店されていた13番館さんというおふたりのアートユニットが販売されていた「つよつよビーズアクセサリー」にとても惹きつけられた。
それはブレスレットなのだが、よく見るとアルファベットが一字ずつ書かれたビーズで「BOOK」や「MORE READ 」「SRORY」など本にまつわる単語が並んでいた。わたしは思わず手に取った。「試着できますよ」という言葉と同時にわたしは自分の腕に滑らせていた。ゴム糸なのでやさしく伸びてするりとはめられた。
「かるい!」内心とてもおどろいた。小さなモチーフが揺れているものもあり、それなりの重さを想像していたがとっても軽やかですぐにわたしは『どれにしようかな…』と購入モードに入っていた。
なぜこんなにも惹かれたのか。
それはきっと本を作られている方がつくる「BOOK」という文字列に意味を見出していたからだと思う。おふたりともとてもすてきな日記本も出していて、わたしはそれぞれの見本誌を少し立ち読みさせてもらった。
物事への眼差しや言葉のリズムは違えど、どこかやわらかくて優しさが伝わってきた。現在わたしは体調が安定しておらず通院している状況であるので、余計心に刺さった部分もある。
そんなすてきな文章を書かれているおふたりが一つひとつ糸にビーズを通し、小さな丸いビーズの合間にアルファベットで単語をつくっていく…そんなことまで(勝手に)想像して、目の前にあるブレスレットがとても特別なものに感じたのだ。
ただの文字列ではなくチカラをくれる「BOOK」に見えた。
気づけば自分の腕にぴったりサイズかつ「BOOK」が入っているものを「ほかにありませんか?」と聞くくらい真剣に色々と付けては外し、試していた。
自分でもびっくりするくらい熱心な時間だった。だがとてもたのしく、ぴったりのものが見つかったときの「コレだ!」感は何にも変え難かった。
財布の持ち合わせが心もとなかったので、それぞれの日記本はなくなく諦め、おふたりが一緒に書かれているものとフリーペーパーをいただいてブースを後にした。
これから書店に行くときや旅する際「つよつよ」なげんきをくれるブレスレットがくるりと私の腕を囲っているだろう。
■13番館さん公式SNS
おしまい。